子供は幼稚園で仲良くしてもらった友達が公文に通っていたので年中の途中から通い始めました。公文でお世話になった先生が教室を閉められるタイミングで中学受験を強く勧めていただいたので小四一杯で公文を辞めて中学受験に挑戦することになりました。

それまで中学受験を検討すらしていなかったので塾の説明会に一度もいったこともありませんでした。名古屋ウイメンズマラソンの開催日に始めて名進研に話を聞きにいったら二月から塾の新学年が始まっていて春期講習の真最中だと教えていただきました。門前払いされる寸前でしたが春期講習明けからの入塾を認めていただけました。

頑張って勉強しているというより必死に足掻いているという状態でした。小五の夏に公文で最後の表彰をしていただけたのですが名進研で成績優秀で名前がでている子がゾロゾロ表彰されていました。名進研で最優秀だった子は高校の課程を全て終えて検定試験にも合格して特別表彰を受けていました。子供と同じ中学に進学して新入生総代をしていました。最初の文化祭でトンボの点描画を書かれていましたが見事な作品で今でも覚えています。

 

帰国子女の子が多いのですが英検のそれなりの級に合格して入学してくる子もいました。帰国子女だから英語が得意なのは当たり前と聞いたこともありますが英語の方が得意な子が日本語で中学受験を乗り越えることは当たり前じゃないことを思い知ることになります。準一級以上に合格すると愛知県私立高校協会から表彰されて分厚い名簿がいただけました。子供が準一級に合格した時に金城に通っていた姪も準一級に合格していたと聞いて驚いたことがありましたが姪本人は二級にすら合格していなくて金城でも帰国子女の子で準一級以上に合格する子がいるということでした。更に偏差値の低い高校でも合格している子がいるのですが名前がカタカナの子が多く国際結婚されていて自宅では英語を使っているというネイティブに近い環境の子のようです。

 

『中学受験の時の貯金(勉強の)がなくなったから大変』という話を聞いたことがあります。この地域の最難関中学は関東や関西に比べて偏差値がガクッと低いので余裕で合格してくる子がいます。中学受験に挑戦している時に進学後のことを考えて勉強している子も多かったです。子供が中学に進学した時に既につけられてしまっている差を縮めることはできないかもしれないけどこれ以上に広げられたらどうにもならないという危機感を持ちました。

 

中学の間は実力テストの成績優秀者の名前と順位と得点が張り出されていました。科目毎と総合点の上位100人でした。一年毎に上位10人位が優等賞に上位二割くらいまでが優秀賞として表彰されて校報に名前が載りました。優等賞が15人だと1位から15位の子が表彰されるのですが順位は公表されていませんでした。優秀賞は16位から80位くらいまでで同じく順位は公表されていませんでした。表彰された子とされなかった子に線引きされただけです。成績に拘る子や親が多い学校でしたからこの線引きはとても重要だったようです。

 

ワードマラソンという20点満点の英単語の試験が毎週実施されていました。13点未満の子は補習があった記憶です。成績不良の子がクラスで五人以上に増えるとクラスが崩壊していくということでした。教室の後ろでトランプ・花札・麻雀をする子が発生していくようです。休み時間をどう使おうが自由ですがその時間に予習復習をしている子との差が開いていきます。勉強へのモチベーションが枯渇して成績が下がっているのに更に遊ぶのですからどうにもなりません。高二から成績でA群とB群に分けられるのですが理Aにはそういうレベルの子は殆どいなかったようです。

 

高二のPTAの集まりで家内が子供の志望大学・学部を訊かれて口ごもっていたら『ここにはB群の子の親はいないから気兼ねしなくていいのよ』と言ってグイグイこられたようです。学校の成績を一定の水準で維持するくらいは学校の勉強をしないと理Aには入れません。

自力では学校の勉強についていけなくて学校の勉強についていくための塾やプロ家庭教師を探さないといけないレベルの子は大学受験用の勉強には手がでません。大学受験用の勉強をしないと難関大学・学部には合格できません。大学受験用の勉強をする塾に入ってもついていけなくては時間とお金を無駄に使うだけです。早々に見切りをつけて退塾するのも正解です。子供の能力を引き上げてくれなかった塾が悪いのではなくて勉強しなかった子供が悪いのですがその辺りのことが理解できないと詐欺師が寄ってきます。

 

『帰宅してもグチグチ言われるだけだからここに居た方が気が楽だ』と言ってSEAの自習室に籠っていた子がいたそうです。遊んで時間を潰していた訳ではないでしょうが真剣に勉強していた訳でもないでしょう。『家の子は遅くまで自習室で頑張っているのに成績は・・・』という話を母親から聞いたのですが。。 医学部受験という家庭のノルマがあったようですが浪人して医学部ではない早慶上理に進学しました。医学部受験というノルマが無ければ東大に進学していたかもしれません。

 

現役の時に0.6点差で東大が残念で諦め切れずに浪人して0.3点差で残念だった子がいました。院試でリベンジすると言っていたそうですが実現しなかったそうです。院試が残念だったのか院試に挑戦しなかったのかは知りません。ただこの子が将来ノーベル賞の候補のなったり受賞しても驚きません。

 

『東大志望だったけど親が勉強する環境を整えてくれなかったから合格できませんでした』と主張された東海中高慶応卒のプロ家庭教師の方がいましたが浪人させてもらって私立大学の学費と東京での生活費は全て自分で稼がれたのでしょうか。『僕は実は東大志望でした』と名大院卒のプロ家庭教師の方がいましたが東大が残念で名大に進学はできたのでしょうか。東大志望でも受験すらしていないのでしょうか。現役の時は後先考えずに特攻したけど浪人しても挑戦するレベルにすら仕上げられなかったのかもしれません。