『中学受験に挑戦しない家庭には中学受験のことは分かってもらえない』というのは中学受験に挑戦する家庭の共通認識でした。

 

『子供の中高一貫校でも東大を狙って勉強している子がいるけどあんな勉強はとてもさせられない』と聞いたことがあります。こどもは東大志向ではなかったので偏差値が同じ違う大学に進学しました。出題傾向が違うので東大に挑戦しても合格しなかったでしょうが、逆に東大に進学した子でも息子の進学先には簡単には合格できません。難易度が同程度でも出題傾向が違うと必要な対策も変わってくるからです。東大を狙うレベルの勉強はされていなかったのですが進学先の格差で拗れました。子供の学校より偏差値の高い一貫校でしたから地域の一番校について理解していただけていなかったかもしれません。自分の子供の一貫校より偏差値の低い学校から二人に一人が東大・京大・医学科に進学するという現実を理解できないかもしれません。

 

自分は公立高校から名古屋大学に進学するのが一番の親孝行という環境で育ちました。子供の学校から名古屋大学に進学する過半数が医学科でした。募集人数が100人の医学科と2,000人の他学部に進学する人数を比べると医学科の方が多いのです。東海生同士や東海生の親同士での問題より、中学受験に挑戦して東海が残念だったご家庭や中学受験すら挑戦しなかったご家庭からも『東海高校から名古屋大学に進学ですか』と親が言われることが多いのが理由のようです。地元の公立高校は名古屋大学の合格人数を誇りますが医学科に進学するのは少数です。直接自分がそういう目にあって納得できましたが“この人からこんなことを言われるのか”と驚くような体験でした。