子供が中学に入学して初めての学園祭に、家内が祖父母を連れて出掛けたことがありました。

 

校内で子供と待ち合わせて話していたら『お孫さんが合格されたのですか。おめでとうございます。』と年配の方から声をかけられて『ありがとうございます』と言ったら『家の子も中高ここでお世話になって銀行員になっています』とのことで『立派に社会人として頑張ってみえるのですね』とお伝えしたら『銀行員なんかにさせるためにこの学校に入れたんじゃないんです』と語気が荒くなって驚いた時に酒の匂いが漂ってきたそうです。関わり合いにならないようにその場から移動したそうです。

 

お孫さんがみえるかなという年恰好の方だったのですが“子供の出身校の文化祭に酒を呑んで出向いてくだをまく”ってどういうことか理解ができなかったのですが、子供が六年間お世話になり色々とありましたし卒業してからも“親同士の付き合い”でも色々とあったので今なら理解できます。

 

それなりの費用を負担して中学受験に挑戦して、子供が東海中学に合格してのぼせ上がってから冷や水を浴びせられると簡単には受け入れられないのかもしれません。

 

子供が中学に入学する時に『東海生ならSEAくらいこなさなきゃ駄目よ。家の子は入学してから入ろうとしたら夏休みまで待たされたから入学する時に入った方が良いわよ。』と元アメンバーの方から強く勧めていただいて説明会に行ったら子供が気に入ったので数学だけお願いしました。子供は部活命でしたが週一の塾だけは何とか喰らい付いて頑張っていました。その状況をブログに書いていたら『あんな塾はサッサと辞めて面倒見の良い塾に移った方が学校の成績も上がる』と違う元アメンバーさんからアドバイスいただきました。お勧めの“面倒見の良い塾”も教えていただいたのですが子供の部活と両立できるところは一つもありませんでした。『あの塾は評判ほど大したことないわよ』と他の方からアドバイスをいただきました。SEAを続けて結果を出されると悪くは言いませんが、塾についていけなくて途中で辞めていると悪くいうことが多いようです。『この塾に通っても学校の勉強の役に立たない』と言って退塾した同級生がいたようです。大学受験のための塾で学校の勉強についていくための塾ではないことを知らなかったのかもしれないし捨て台詞だったかもしれません。

 

高二のPTAのクラス会で志望大学を訊かれて家内が口ごもった時に『ここにはB群の子の親はいないからもう気を遣わなくて良いのよ。東大?何処の医学部?』とグイグイ訊かれたそうです。『家の子は地元志向なので』と答えたら『じゃぁ名医ね』と決めつけられたそうです。高三の夏休み明けの模試の偏差値が思うようにならず(学校の成績は良い)志望校を下げざるを得なくなった時にモンペは狂うことがあります。学校の勉強はしたけど大学受験の準備をしていないと取り返しのつかない差がついてしまうようです。

 

東大・京大・医学部を真剣に目指す子達は中学に入学してもキチンと準備を続けます。学校の勉強が頼りでは化学は間に合わないので自力で仕上げないといけません。SEAの物理は評判が良かったのですが高一までに自力で微積分をこなしておかないと物になりません。英数の先取りについては至る所で耳にしましたが子供の立ち位置によって必要な対策が違うので“志望大学の合格に必要なレベル”まで高めるには個別の対策が必要でした。『本を読んで理解できないようでは東大には合格できない』と聞こえていました。『中学の間に英検二級は合格しておかないと間に合わない』とも聞こえて頑張っていましたが『英検みたいなちゃちい資格に拘って馬鹿みたい』とも言われました。

 

立ち位置が変わると同じ人でも言うことが変わってきます。必要な情報を見極めていかないといけません。我が家の経験で一番大切なことは“子供を信じて足を引っ張らないこと”です。『あんた(母親)の言う通りに東海中学に合格したから約束通り今後一切勉強せん』と言い切って遊び惚けていた子がいたそうですが、子供を信じれる親子関係が築けていることが大前提です。