食塩水問題はてんびん法が最もおすすめ!難関中学は食塩水のやりとり問題のうまい解法を覚えよう! | 恋する中学受験 ~大学受験を見据えた中学受験~

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■食塩水問題とは

 

食塩,水,食塩水の重さや食塩水の濃度などを求める問題を食塩水問題といいます。


水と食塩を混ぜたものを食塩水といい,食塩水全体にしめる食塩の割合を濃度といいます。

 

 

■食塩水の公式

 

濃度食塩の重さ÷食塩水の重さ
  (濃度(%)食塩の重さ÷食塩水の重さ×100)

 

食塩の重さ食塩水の重さ×濃度

 

食塩水の重さ食塩の重さ÷濃度

 

水の重さ食塩水の重さ食塩の重さ

 

 

■てんとう虫図による公式の覚え方

 

濃度を求めるときは,濃度を隠すと,
 濃度食塩の重さ÷食塩水の重さ

 となります。

 

 

 

 

食塩の重さを求めるときは,食塩を隠すと,
 食塩の重さ食塩水の重さ×濃度
 となります。

 

 

 

食塩水の重さを求めるときは,食塩水を隠すと,
 食塩水の重さ食塩の重さ÷濃度
 となります。

 

 

 

---------------------------------------------------

 

■食塩水の基本的な問題

 

◎食塩水の基本的な問題を,例題を通して解説します。

下記4つは,早く確実に解けるようにしましょう。


★食塩の量を求める問題

 

○例題
8%の食塩水200gには,食塩が何gふくまれていますか?

 

○解答

「食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度」より
 200×0.08=16(g) ……(答え)


★濃度を求める問題

 

○例題

食塩水300gには食塩が60g入っています。この食塩水の濃度(%)を求めなさい。

 

○解答

「濃度(%)=食塩の重さ÷食塩水の重さ×100」より
 60÷300×100=20(%) ……(答え)

 

 


★食塩水の量を求める問題

 

○例題

10%の食塩水に32gの食塩がふくまれています。食塩水は何gになりますか。

 

 

○解答

「食塩水の重さ=食塩の重さ÷濃度」より
32÷0.01=320(g) ……(答え)

 

 


★水の量を求める問題

 

○例題

5%の食塩水400gの中に水は何gふくまれていますか。

 

 

○解答

5%の食塩水400gにふくまれている食塩の重さは
「食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度」より

400×0.05=20(g)

 

水の重さは
「水の重さ=食塩水の重さ-食塩の重さ」より

400-20=380(g) ……(答え)

 

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■2種類以上の食塩水を混合する問題


2種類以上の食塩水を混合する問題には,「公式を用いて,1つ1つ求めていく方法」,「面積図法」,「てんびん法」などいろいろな解き方があります。


その中でも,2種類以上の食塩水を混合する問題では「てんびん法」がわかりやすく早く解けるので,おすすめします。

 

 

★てこの原理とてんびん法

 

まずは,理科で習う「てこの原理」について解説します。

 

てこにかかる力は,

 

「力の大きさ(おもりの重さ)」×「支点からのきょり」できまり,

 

てこがつり合うとき,

 

『てこの原理』

 

「力の大きさ(おもりの重さ)」×「支点からのきょり」=「力の大きさ(おもりの重さ)」×「支点からのきょり」

 

が成り立ちます。

 

下図において『てこの原理』より,

 

W1×aW2×b

 

が成り立ちます。

 

 

この式の両辺を W1, b で割って

 

 

これは, abW2W1  を表します。


つまり,

支点までのきょりの比とおもりの重さの比は逆の比になります。


てんびん図の場合は,

 

支点までのきょり食塩水の濃度,

 

おもりの重さ食塩水の重さとして考え,

 

つり合っている支点の位置が混合したときの食塩水の濃度になります。

 

 

◎それでは,例題を用いて解説します。

 

○例題

10%の食塩水500gに2%の食塩水1500g加えると何%の食塩水になりますか。

 

★てんびん法(天秤法)による解法

 

てんびんに500gと1500gのおもりをつりさげ,おもりをつりさげた上の位置に濃度を書きます。

 

※濃度の小さい方を左に書きます。(おもりの重さは無視します。)

 

 

 

 


てんびんの支点の位置(三角部分△)が混合後の食塩水の濃度になります。
△の位置は,おもりが重い方に近い部分に書きます。

 

 

 

支点までのきょりの比おもりの重さの比は,逆の比になることより,
支点までのきょりの比おもりの重さを書きこみます。

 

 

 

 

下図より


①+③=④が,10(%)-2(%)=8(%)となるので,

 

 

④=8(%),

 

両辺を4で割って

 

①=2(%)となります。

 

よって,

 

左側の2(%)から支点までは,①=2(%)増えるので,

 

 

 

 

混合後の濃度は,2+2=4% ……(答え)

 

 

 

 

---------------------------------------------

 

 

もちろん、てんびん法を使わなくても、公式を用いて1つ1つ解いていくこともできます。

その解法を解説します。

 

 

★公式を用いて,1つ1つ求めていく解法

 


10%の食塩水500gにふくまれる食塩の重さは,

 

「食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度」より

 

500×0.1=50(g)

 

2%の食塩水1500gにふくまれる食塩の重さは,

 

「食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度」より

 

1500×0.02=30(g)


混合後の食塩の重さは,50+30=80(g),

 

食塩水の重さは,500+1500=2000(g)


よって,

 

混合後の濃度(%)は,「濃度(%)=食塩の重さ÷食塩水の重さ×100」より


80÷2000×100=4(%) ……(答え)

 

 

---------------------------------------------------

 

 

■食塩水のやりとりの問題(中堅以上から難関中学でたまに出題されます。)


2種類の食塩水があり,一方の容器からもう一方の容器へ食塩水をやりとりする問題は濃度を計算せずに

「食塩/食塩水」の分数のまま,やりとり図を書いていきます。

 


◎では,例題を用いて解説します。

(下記例題は1回しかやりとりしませんが、実際の入試問題ではさらにもう1回やりとりします。)

 

○例題

 

2つの容器A,Bがあって,Aには10%の食塩水200g,Bには8%の食塩水300gが入っています。

今,Aの容器からBの容器へ100g移してかき混ぜたとき,Aの容器とBの容器にはそれぞれ何%の食塩水が入っていますか?

 

 

○解答

Aは,10%の食塩水200gより,食塩の重さは,

 

「食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度」より

 

200×0.1=20(g)

 

Bは,8%の食塩水300gより,食塩の重さは,

 

「食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度」より

 

300×0.08=24(g)


これより,A,Bそれぞれの「食塩/食塩水」は,

 

Aは20/200,

 

Bは,24/300

 

となります。

 

Aの容器に含まれる食塩水100gの「食塩/食塩水」は,

 

10/100となるので

 

 

 

 

よって,

 

Aの容器の食塩水の濃度は

 

10÷100×100=10(%) ……(答え)

 

 

Bの容器の食塩水の濃度は


34/400×100=8.5(%) ……(答え)

 

 

 

 

 

★実際に出題された食塩水のやりとりの問題は下記になります。

 

挑戦してみてください。

 

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2つの容器A,Bがあります。Aには濃さ6%の食塩水が200g,Bには濃さのわからない食塩水が100g入っています。

 

Bの容器から50gの食塩水を取り出し,Aに入れてよくかき混ぜました。

 

その後Aから50gの食塩水を取り出し,Bにもどしたところ,Bの食塩水の濃さは9%になりました。

 

Bの容器に最初に入っていた食塩水の濃さは何%ですか。

 

(2013年 早稲田中学校)

 

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■解答・解説

 

 

 

 

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