上の写真は秩父 三峰山 表参道からの渓谷 2024/6/6撮影
 
「病気は悪いことばかり運んでくるわけではない」 
 私は医療従事者として病院や介護施設、在宅等で様々な患者様と接して参りました。
 上のタイトルはまさに患者様が私に語ってくれた言葉です。
 現在80歳代の男性(A氏)は股関節頸部骨折術後の回復期過程に在り、現在は退職されましたが、小児科の医師でもあります。A氏は若い頃から糖尿病の持病があります。血糖値が必要量以下の値になっていわゆる低血糖状態になり、吐き気、気分不快、発汗、動悸、ふるえ等の症状にたびたび悩まされたそうです。
 しかし必要な糖分を補い、低血糖症状から回復してゆく過程はまさに暗闇に天から光が射しその光に吸い込まれていくような、何とも言えない幸福感を味わうことがたびたびあったそうです。そのたびに「あー病気というは人に悪い事ばかり運んでくる訳ではないんだな」実感されたそうです。
  糖尿病の患者様は大勢おられますがこのような言葉を聞いたのは初めてでした。A氏は医師という立場から常日頃病気というものを深く洞察されていたからこそ出てきた言葉なのだと本当に感銘を受けました。