会社から帰ってくると母親が飛び出してきた
「ジローが轢かれたよ!」
僕は頭が真っ白になりました
「ジローは?」
「それが見つからないんだよ」
轢かれたのは自宅のまん前の通り
引かれた後がしっかりと残っていました
車が急ブレーキをかけたタイヤの跡
そして、その前方にはジローの血と毛がアスファルトにこびり付いていました
細い通りなのに・・・それにひき逃げ・・・
犯人に怒りを感じましたが、ジローを探すのが先決です
自宅に戻ると、家の中に血の後が・・・
点々と1階の両親の寝室の前まで続いていました
ジローは外で飼っていましたから、
子供の頃しか家の中には入れていません
助けを求めているんだな、今すぐ探し出してやるよ・・・
そして、衝撃の血の跡を目の当たりにしました
血の跡が僕の部屋の前まで続いて、部屋の前で血溜りが出来ていたのです
僕の部屋は、母屋とは別棟の2階にありました
僕の部屋に連れて行ったのはまだちっちゃい子供の頃だったのに・・・
階段の白い壁にも血が付いていました
そんな大怪我をしているのに・・・・・
胸が張り裂けそうになりました
親とか兄弟はもう近所は探したよと言っていましたが
真っ暗闇でも絶対にすぐ探し出してやると思いました
懐中電灯を持ち、地面の血の跡を探しました
点・・・点・・・とする血の跡を見つけました・・・裏山の方角に向かっているようです
裏山の草むらを掻き分けて入っていくと・・・
「がさっ」と音がしたような気がしました
音がした方に懐中電灯を照らすと
照らすと・・・そこには凄く大きなムカデが・・・
ビックリして、逃げようと、顔をそむけた横に
いました!ジローが
ガクガクと震えながら、後ろ足を折るように血溜りの上に座って
僕の方を悲しそうな目で見ていました
僕は急いでジローを抱きかかえ、母屋に連れて帰りました
急いで血を止めようとタオルで腰の辺りを結び、親に動物病院に電話してもらいました
近所の娘さんたちもジローを泣きながら見ていました
病院が夜でも受け入れてくれると言うことだったので車に乗せて病院へと向かいました
お医者さんに聞くと、しっぽから股にかけて裂けてしまっているとのこと
その日の内に縫ってもらい、一命は取り留めました
気が付くと・・・・・僕の白いジーンズは真っ赤に染まっていました。
PS.ジローはその後、固定するため金属棒を体に入れられ、数ヵ月ほど入院しました
1年位して、散歩に連れて行った時、左足を地面に付くことが出来ないのに
一生懸命に前へ進もうとしているジローを見て、凄くうれしくて、胸が熱くなりました
本当に走ることが大好きなんだな・・・・・・・・ジロー!!