マコモ龍宮城の完成③~真菰と神仏のつながり~ | 船井屋本舗

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◆真菰と神仏とのつながり

 

 

真菰はイネ科の植物のひとつです。
古来よりお釈迦様は真菰で編んだムシロ(病床)に病人を寝かせて治療したという仏話があるだけでなく、「古事記」、「日本書紀」、「万葉集」にも真菰は登場しています。真菰は日本人には馴染みの深い植物で、別名、「神の宿る草」とも呼ばれています。そのため、浄化の植物として神社仏閣で使用されることも多く、現在でも出雲大社の神事や本殿のしめ縄に使われていますし、真菰が自生している池をご神体とする薦神社(大分県)や、真菰で作った枕をご神体とする宇佐神宮(同じく大分県)などがあります。他にも東京の神田明神、千葉の香取神社、埼玉の氷川神社など、多くの神社に神事として残っています。

 


西暦800年はじめに謎の疫病が蔓延した際、空海は中国から持ち帰った曼荼羅をもとに真菰の蘇生方法を見つけ出し、治療の秘術を編み出し、疫病で苦しむ人々に真菰を飲ませて救ったことにより、朝廷から認められて高野山で真言密教を開くことになったと言われています。

 


このように、真菰はお釈迦様から空海へと受け継がれ、真言密教は真菰と切っても切れない縁があります。
さらに、京都にある清水寺は、別名:真菰寺とも呼ばれていましたし、たくさんのお寺が真菰に関係し、真菰を解毒薬やキズ薬、浄化や祭事などに利用してきたという歴史があります。

 


◆真菰は宇摩志阿斯訶備比古遅神


 

日本神話における天地開闢(てんちかいびゃく)では、最初(天地初発之時)に、高天原に三柱の神(造化三神)が生まれます。それが天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、神産巣日神(かみむすひのかみ)です。


この最初の神様である造化三神に続いて、地上に葦牙のように萌え騰がるものによって生まれた44番目の神様が、宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)です。
 

宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)の「あし」とは「葦」であり、「真菰」のことを意味しており、宇摩志阿斯訶備比古遅神は造化三神が三位一体となり現象化した神であり、生命根源の神様だとされています。つまり、最初の根源神様が宇宙を作り、太陽系が出来た時に誕生した神様が造化三神で、これが太陽であり、月であり、地球であるわけです。そして、自分たちが降臨して宿るために宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)という神様を4番目に生み、これが真菰という植物だとされています。


そんな真菰という植物を蘇生・発酵させ、新たな生命(神)を宿したのが「マコモ」ですから、自然災害からも守られていました。「マコモ」を製造販売している株式会社リバーヴさんは、宮城県気仙沼に本拠地を置いています。

 


2011年3月11日に発生した東日本大震災では宮城県~岩手県の沿岸部は押し寄せる津波の被害により大きなダメージを受けました。震災当時のニュースに気仙沼港周辺の被害の様子がテレビでも繰り返し放送されていましたので、覚えている方も多いかと思います。

 


実際に、株式会社リバーヴさんの本社、そして「マコモ」を製造する工場のすぐ近くまで、大人の背丈を超える津波が押し寄せましたが、どちらもギリギリのところで被害を免れていました。実際に行ってみると、いまだに津波がやってきた跡がはっきり残っていましたので、まさに神懸かり現象だと実感しました。現在の龍宮城はマコモの製造工場のすぐ下に建設されているのですが、当時そこは津波が押し寄せていましたので、まさに間一髪でした。

 

 


◆真菰は地球最古の植物


植物の真菰がはじめて地球上に誕生したのが、一説には今から約7,000万年前で、その時から全く進化もせず、変わっていないと言われています。そんな植物は地球上を探しても真菰しかありません。
 

そして、地球上に存在する植物はすべて真菰から派生したものだという言い伝えもあり、この真菰を親として生まれたのが蓮(はす)です。お釈迦様が座っている蓮です。竹も真菰族ですから、真菰が元となっています。真菰はイネ科に属していますが、真菰が元となり、そこから派生したのが稲なのです。


また、『花さか爺さん』や『かぐや姫』というおとぎ話も真菰の伝説なのです。


 

さらに、『古事記』の国譲り神話のエピソードの中に「因幡の白兎」がありますが、この内容は「隠岐の島に住む兎が海を挟んだ因幡の国(現在の鳥取県鳥取市)に渡るため、ワニの背中を使おうとしたところ、体中の毛をむしられ苦しんでいたところ、出雲の大国主命が兎を治療し救ってあげた」というお話ですが、この「因幡の白兎」の真相とは、「隠岐の島に住んでいた民族が因幡の国にやってくる際、海賊との戦いによって負傷し、それを当時の出雲大王である大国主命が真菰で治療して救ってあげた」ということなのです。

 

 

◆真菰と天皇家
 

そして、朝廷(天皇)も真菰とは深いつながりがあります。
現在、日本の神社の頂点には伊勢神宮があり、祓いの効果がある神宮大麻が用いられていますが、たとえ麻がなくなっても天皇家に影響はさほどありませんが、天皇家と真菰にはある決まりごとがあります。それが、天皇が崩御された際、棺に真菰を敷き、真菰に包まれて埋葬されるということです。

 


ですから、昭和天皇も崩御された時には、棺に真菰を敷き、真菰に包まれました。つまり、蘇生=蘇らせるためです。
そして、モーセがギリシャからユダヤ人を連れてイスラエルのシナイ山に戻るというエピソードに「モーセの十戒」がありますが、その話の中に、海が割れたおかげで、海を渡れてシナイ山に辿り着くことができたと伝えられていますが、この海とは「葦」=「真菰」のことであり、風の影響なのかはわかりませんが、背丈の高い真菰が割れて道ができたので、そこを通った後にまた閉じたので、無事に逃げることができたということを意味していたのです。

 

 

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