大変ご無沙汰しております、NYのピラティス屋 Tomokoです。

 

少し前、20年以上ぶりに自由の女神を観に行ってきました。

 

東京にいると東京タワーに行かない、的な、アレですね。NYに住んでいると、逆に行ったことない人も多いんじゃないかな。

 

アメリカ国立公園のJunior Rangerプログラム

今回行くことにしたのは、子どもが以前から自由の女神に興味を持っていたこと。さらに、先日のユタ・アリゾナ旅のあと、アメリカ国立公園を管轄するU.S. National Park Service (NPS) が全国展開している子ども向けプログラム「Junior Ranger(ジュニア・レンジャー)」を始めたため。

 

こういう木製のバッジか、ワッペンがもらえる。ちなみにベストは独自に購入するのです(もらえないw)。

 

”プログラムを始めた”と言っても、何かコミットメントがあるわけではなくて、NPSが管理する国立公園などで、その日にその場限りで楽しめる、緩い参加型のプログラム。インフォメーション・センターに行って、子ども向けのワークブックをもらい、その中にある年齢ごとのワークを行って、センターに戻る。すると、パーク・レンジャーの人が「ジュニア・レンジャー」として認定してくれて、証明のバッジやパッチがもらえると言うもの。

ワークブック。公園によってサイズもデザインも異なり、公園のテーマに合わせて水や動物、植物や歴史など内容も様々。

 

国立公園によってアプローチが異なって、ワークブックをちゃんと朝から受け取って、中身をある程度完了しないとバッジをもらえないところもあれば、センターに行くと「うちはワークブックがないけど、バッジはあるわよ〜」と言って何もせずにもらえるところも。

 

子どもはどちらのパターンでも嬉しいようで、すぐもらえる場合はコレクション熱が満たされるし、きちんとワークブックを埋めて提出して、制服のレンジャーさんに見てもらえるのも嬉しいよう。

 

ワークブック重視のところは、認定の儀式みたいなこともしてくれることが多い。文言は公園によって違うのだけど、「I promise to protect...」と片手を上げて宣誓し、拍手してもらって、レンジャーさんからバッジをもらう。これが恥ずかしいけど、めっちゃ嬉しい💕らしい。

 

で、話が長くなりましたが、自由の女神はNPSが管理する国立のモニュメントなので、ジュニア・レンジャープログラムがあるのです。

 

 

親も一緒に学べた、自由の女神ミュージアム。

私はこのジュニア・レンジャープログラムを気に入っているのは、子どもが熱心に学ぼうとするのはもちろんだけど、親も一緒に学ばせてもらえるところ。今回の自由の女神だって、女神自体をしげしげと近距離で観たら、あとは、上まで登らない限りは芝生にごろんして、マンハッタンを見て、お買い物して終わりだけど、このワークブックがあると、ミュージアムをガッツリ観て回るモチベーションになる。

 

子ども向けなので、内容が簡単なところもすごく(すっごく)良い(笑)。ちょっと気を付けて見ればわかるようなことだけど、学びになるようなクイズだったり、逆に自分のイマジネーションでXXに関する絵を描いてみたり、楽しみつつも知識が得られるように作られている。

 

あと、自由の女神で良いのは、フェリーチケットを買うと、音声ガイドがついてくるところ。日本語も選べる(日本人観光客が多かった頃の名残でありがたや・・・😭)ので、子どもにはすごく良い勉強になった。

「タイマツって何?」「アイマイって何?」「ロクショウって何?」などなど。

 

そうか、こういう言葉がわからないのね、とこちらも子どもの日本語レベルがわかったのも良かった。

 

ちなみに「ロクショウ」は「緑青」です。銅で作られた自由の女神像が今あの色なのは、表面が酸化して緑青が発生しているから。自由の女神の場合は、表面を保護する役割にもなっていると言っていました。

 

これがオリジナルカラー。

 

そしてこれがオリジナルの松明です。

 

私が知らなくて勉強になったのは、壊れた鎖が足元にあり、女神が歩き出していたということ。なんとなく仁王立ちだと思っていたような気がします。

 

 

それに、銅像を立てるお金がなくて、新聞で寄付集めのキャンペーンを行ったこととか、女性参政権がない時代だったので、「それで女神を立てるなんてちゃんちゃらおかしい」、また、有色人種の権利がまだまだ不十分だった時代だったため、「自由とは誰の自由だ」と反対運動が起こったことなど。

 

このあと、短い時間になってしまったけれど、19世紀後半に移民局(=つまり入国管理)が置かれていたエリス島にも上陸し、そこでもジュニア・レンジャープログラムをしてきました。

 

晴れの日だったので、フェリーも気持ち良く。マンハッタンに戻るフェリーでは、船内アナウンスが。

 

「今もたくさんの人がニューヨークを目指して米国に渡ってきます。後方に見える自由の女神と、私たちが向かうマンハッタンを見て、来し方に想いを馳せてください」

 

 

かなりの人出もあって、ちょっと疲れたけど、良い学びの時間でした。