激論!コロシアム~5月10日 2014 「竹中平蔵氏 に聞く」 | rxtypeのブログ since 2012

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日本経済の一番の問題はデフレ予想です。


5月10日にテレビ愛知で放送された「激論!コロシアム」という番組の一部がYoutubeにアップされていました。

中野剛志氏やその影響をモロに受けた三橋貴明氏は、竹中平蔵氏を新自由主義の権化としてディスりまくっていましたが、中野剛志氏の元上司であった藤井聡教授と、その竹中平蔵氏では考え方が共通する部分が多いようです。違いは些細なこと(後述)。なぜ、そこまで執拗に竹中平蔵氏を誹謗中傷に近い表現まで使ってディスりまくっているのか理解不能です。

--------ここから--------

15:46ごろから
藤井聡教授「一つ目は、今のアベノミクスの文脈の中で、第3の矢というのが議論されてますが、アベノミクスというのがデフレ脱却だという認識するとして、これは長く見積もっても3・4年、本当だったらあと1・2年くらいの話でデフレは脱却すべきだということだと思います。で、一方で、特区の話というのはこれが実際に経済に実質的な影響を及ぼすにはもっと長期の中長期の影響がかかるので」
竹中平蔵氏そうです。その通りです

藤井聡教授「これと、第1、第2の矢の議論とは少し別のものとして、考える必要がある。そういう意味でデフレ脱却のための議論と考えるのはこれは早計であるというのが1点、確認が・・・」

竹中平蔵氏そうです。それは全くその通りです

16:22ごろから
藤井聡教授「第2点目なんですけども、竹中先生冒頭でおっしゃったように強化すべきものもあれば緩和すべきものもあれば持続すべきものもあるとおっしゃったわけですけども、僕もそれ100%同意なんですが、やっぱ、言葉遣いの問題として、岩盤規制というときには、通常日本語の語感として砕くというイメージがあるんです。したがって、それを維持したりとか改善したりとか強化するとかいうイメージがどうしても変わってくるので、冒頭で竹中先生がおっしゃった、あの是々非々で考えるという態度が岩盤規制という言葉を使った瞬間にころっと全部かわってしまうという危惧がありやしないかというやに僕は感じるというのが2点目です。」
竹中平蔵氏なんかいい方法があれば言ってくださいそれは」
石原良純氏それはレトリック(表現の方法)の問題ですね

(中略)

18:00
竹中平蔵氏「(藤井聡教授が)今言った話は当たり前の話ですよ。はっきり言って。」
藤井聡教授「そりゃそうですよ。ただ、当たり前なんですけど、この当たり前が忘れてやしないかということを危惧という・・」
竹中平蔵氏誰も忘れていないと思います。一生懸命率直にやっている人はね。
まずね。最初におっしゃったことすごい重要なんです。第1と第2は経済の需要側なんですね。第3は主として経済の供給側だから、これは時間がかかるんです。」

(このあと、竹中平蔵氏が藤井聡教授が言ったことと同じようなことを語る)
(中略)

18:38ごろから
竹中平蔵氏レトリックに関しては規制改革は、規制改革、規制緩和本当に岩盤で強いのでそういう言葉を使っているので、もっといい言葉があれば是非、案を出してください
--------ここまで--------


彼らの一番の「敵」である竹中平蔵氏と一番考えが異なるであろうと思われる第3の矢の部分に関しても総論で言えばほとんど同じことがわかります。
違いは、「岩盤規制」という表現が良くないという点だけ。

藤井聡教授らが、「岩盤規制」よりももっといい表現を提案すれば解決してしまうレベルの違いです。

うーん。中野剛志らは、藤井聡教授とは考えが異なるのかな??
一体、彼らは何と戦っているのだろう?謎は深まるばかりです。


おそらく、一番ヒートアップしたのはこの部分かな?
--------ここから--------
39:48ごろから
竹中平蔵氏「利益相反を前提とした審議会があって、それは潰さなきゃいけない」
三橋貴明氏「でも、竹中さんだってパソナグループの取り締まり会長じゃないですか」
竹中平蔵氏「それで利益相反やってるんですか?」
三橋貴明氏疑念があってもしょうがないじゃないですか。それで労働規制の緩和をやるなんて」
竹中平蔵氏私はそれに対して何も参加してないんですよ。それに対して例えば派遣法について何も言ってないんですよ
三橋貴明氏影響力を発揮されているじゃないですか」
竹中平蔵氏「そういうのは言いがかりだよ根拠ない言い方で失礼だよ。無礼だよ。そういうのは。」
--------ここまで--------

これについては、竹中平蔵氏の肩をもたざるを得ません。なぜなら、三橋氏の言っていることは何も根拠を示さず「疑念」とか「影響力を発揮」などという抽象的な表現で批判しているからです。
竹中氏の言うとおり、言いがかりと言われても仕方がないですね。
仮にも経済評論家と名乗って批判するなら、根拠を示して批判しないとダメでしょう。
下手すると名誉毀損で訴えられるレベルじゃないでしょうか。


後半の規制に関する部分も
竹中氏は生産性向上の視点で語っているが
藤井・三橋氏は、需要サイドの視点で語っていて
話が全く噛み合ってない。
おそらく、藤井・三橋氏の頭のなかは竹中氏=新自由主義者=悪という思い込みが強く刻み込まれているため、竹中氏の言葉が頭に入っていかないのでしょう。

細川昌彦氏(レギュラー:中部大学教授)と、竹中氏から、半ば呆れ顔で三橋氏に対する痛烈な反撃があります。
--------ここから--------
48:18ごろから
細川昌彦氏「どういうふうな有効な歯止めができるという議論をやらないと建設的じゃないですよ。こういう懸念があるからね、制度の目的自身もその懸念を前提にしているんだと、あるいはそれを狙っているんだという議論は、僕はおかしいと思います」

(中略)

竹中平蔵氏「私全然おかしいと思うのはね、政治家がね給料を下げようと思うわけないじゃないですか。そんなことをしたら再選されないんですよ。政治家ってのはちゃんと賃金が上がってくる状況を作ってそして再び支持を得て再選される。これが政治家の普通の行動パターンで、だからこそ異例のね財界に呼びかけて音頭とってベースアップしてくれと。財界から批判をされながら、そういう要請を行っているわけで、賃金を下げたいなどというそういうインセンティブはあるわけないじゃないですか。」
--------ここまで--------

ですよね。相手を決めつけた議論じゃなくて、冷静に考えないといけませんね。


そして、中野剛志氏らが新自由主義者だと名指しで罵倒する竹中氏から、驚くべき発言が飛び出します。

--------ここから--------
55:20~
竹中平蔵氏「今の不安は、不安はいくつかありますけれども、非常に大きな不安は、一度辞めさせられると再就職が難しいという不安なんですよ。だから、一度辞めさせられても、次の新しい職場で次のチャンスがあると。そういう形にやっていかないと、ビジネスと雇用は両立できません。そして、正社員正社員といいますけれども、今の解雇のルールというのは、さっき言ったように判例なんです。判例だからすごく曖昧なんです。実際、何が起こっているかというと、これやると訴訟されるかもしれないなという訴訟リスクを抱えている大企業はリストラできないんです。でも中小企業は訴訟なんかされないよと言って、平気でクビ切ってるんですよ。だから、本当に守られているのは大体の2割弱くらいの、すごく一部の大企業の組合の強いサラリーマンしか守られてなくて、それ以外はルールが不明確なために非常に格差、制度的格差を受けているんです。」

司会「それは中小企業の環境をこれからさらに改善していく?」

竹中平蔵氏「だから、両方共、両方共解雇なんか簡単にしちゃいけないんです。でも、やむをえざる解雇せざるを得ない場合もあるので、そういうルールを明確にしておかないと。一部の人は滅茶苦茶切られて、一部の人だけがすごく守られていると。守られている人は全体の2割しかないと。」
--------ここまで--------


あれ?悪のグローバル企業のために、解雇しやすくするのが新自由主義者の竹中平蔵氏じゃなかったんですかね?
おかしいですね。


私個人的には竹中平蔵氏から所得再分配についてあまり積極的な意見を聞いたことがないのであまり賛同してませんが、三橋氏らの言いがかりと言っていいような批判は問題あると思います。
規制自体も(当然のことながら)是々非々と言っているし、言われているほど竹中氏が悪いとは思えませんでした。

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