精神論で企業批判して良くなるのか | rxtypeのブログ since 2012

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日本経済の一番の問題はデフレ予想です。

国内空洞化について経営者が悪い、人間としてダメだとか、気概が足りないとかそのような批判には何の意味も無いと思います。

例えば、ちょっと古い動画ですが、日本から海外に出る経営者を批判する動画の一つ


3:06くらい~
「国難の時にこそ一致協力して困難にあたるという気概を見せてこそ、企業としての社会的責任が果たせるわけでして」

企業の経営者のほとんどは道楽でやっているのではなく、経営を維持するために文字通り必死に考え行動し、合理的行動をとっているのです。
私も、海外に進出しようとする経営者に何人か会っていますが、この動画のような批判を言いたくても言うことはできません。言っても虚しいだけだからです。
経営者に「じゃあ、どうすればいいのか?」と言われたら返す言葉がありません。
「国内で頑張れ」みたいなことを言ってもこれもまた虚しい。今までだって極限まで頑張っているのですから。
問題の本質は、海外に出たほうが得になるような状況を作っている国の政策であって、精神論でどうにかなるようなものではないと思います。

経営者の気概だけではマクロ経済には太刀打ち出来ないのです。

実際、歯を食いしばって日本に残ったシャープやパナソニックはどうなりましたか?
日本で半導体を作っていたエルピーダやルネサスはどうなりましたか?
円高デフレで散々な目にあって経営が傾いてしまいました。
国内で頑張っていたエルピーダは破綻、ルネサスは買収されてしまいました。
気概で何とかなったのでしょうか?


(私は企業経営者ではありませんが)、企業経営者の立場で少し考えてみましょう。毎年デフレが続き、雇用している正社員の実質賃金が意図せず上がっています。円の価値が相対的に上がり続けています。この状況で何ができるでしょう?
戦友のクビを切りたくはありません。
好き嫌いは別にして合理的な判断としては海外進出という結論になるのもやむを得ないことです。
日本から輸出しても、円高デフレが続く限り、中韓の激安製品に勝てるようなものを作るのはどんどん困難になっていくだけだからです。

井尻さんがどうだと言いたいわけではなく、このような精神論を言って批判しているつもりになっている人は非常に多いということです。
私も井尻さんの言うような気持ちはわかりますが、このような事を言って批判したつもりになっても何の解決にならないことも事実です。
精神論だけではどうしようもないことをもっと認識すべきです。

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