8月4日 白瀧もか 美マージュ撮影会 (3) 腰越駅編 | ひでたけの撮像素子の上

8月4日 白瀧もか 美マージュ撮影会 (3) 腰越駅編

白瀧もかさんの美マージュ撮影会一部の終盤編です。

と言いたいところだったのですが、全く上手く撮れずにもかさんの写真は一枚だけです(;・∀・)

以下、 SONY α900、SONY 135mm F2.8 [T4.5] STFで撮影したRAW画像をLightroom4で現像しています。 

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ISO200 135mm T4.5 1/80

暑さと疲れに負けてSTFのマニュアルフォーカスが全く合わずに、お見せできるのは上記の一枚だけという体たらくw
これだけでは寂しいので、スナップ的に撮った写真を数枚上げつつ、αにだけ存在しているSTFの説明でもしようかと思います。

STFというのはスムーズ・トランス・フォーカスの略で、ボケがなだらかに変化していくって意味っぽいです。普通のレンズでは点光源などはほぼ均一な濃度の円状になりますが、STFにはアポダイゼーション光学エレメントというフィルター(+補正用レンズ)が絞りの後ろ側に入っており、これによってレンズの周辺に行くほど透過する光量が小さくなるため、中心から周辺へ徐々に薄くなるボケとなります。

このフィルターの効果で前ボケ、後ボケともに自然で美しいボケができ、二線ボケも発生しません(ただ、前ボケ、後ボケが重なると二線ボケのようになることはあるようです)

ひでたけの撮像素子の上
ISO200 135mm T4.5 1/400

上記は撮影会中に撮った適当な花の写真です。背景の葉っぱは普通のレンズでは、「ざわついた」とか「うるさい」といわれるボケになりそうですが、STFではすべてが溶け込むようにボケて自然な表現になります。

今回撮った写真にはありませんが、点光源のボケが周辺でもレモン状にならずに丸いまま(口径蝕が無い)なのもSTFの特徴です。これは、もともと135mm F2くらいになる大口径のレンズをF2.8にしているためで、フルサイズで使用しても絞り解放からほぼ周辺減光も起きません。数字上のスペックを犠牲にしてもボケを追及するというミノルタの変態さが表れていますねw

また、ボケの形状を綺麗な円形にするために、アポダイゼーションエレメントが働く開放T4.5~T6.7まで用の10枚羽手動絞りと、他のAFレンズと同様ボディ側から制御できる9枚羽の絞りが二種類装備されていることも特徴です。これは、レンズの絞りリングを回すことで切り替えができますが、絞りの形状が綺麗な手動のほうで使うのが一般的かと思います。ちなみに、T5.6付近ではあまりきれいな円形にはならないので、点光源をボカすときにはT5.6以外を選んだほうが良いようです。

もちろんボケを活かすにはピントが合った部分のシャープさも必要となるため、レンズの各収差の補正も高度に行われていて、MTFのグラフもほとんど上側へ張り付いています。

と良いことだらけのようなのですが、結構使いにくい欠点も存在しています。

まずは、MF専用という点。これは特色のアポダイゼーションエレメントによってレンズ周辺の光量が低下するために位相差AFが使用できないという理由らしいです。同じようにアポダイゼーションエレメントによって光量が低下するため、開放F2.8のレンズにも関わらず実際の明るさはF4.5相当になっています。このためにSTFでは絞りの表記は口径比のF値ではなく実際の光量を表すT値となっているということです。

F2.8のレンズながらファインダーで見える絵はF4.5相当の暗さとなるため、もともとの被写界深度の薄さと合わせて暗い場所ではピントを合わせづらいものにしています。(と自分の腕の無さを言い訳w) 最初のもかさんのアップの写真なども野外ですがちょっと暗い所だったために、1/80という遅めのシャッター速度になっています。

他には、大口径レンズではよくあることですが、輝度差の大きい部分にパープルフリンジ(紫色のふちどり)ができることがあります。

ひでたけの撮像素子の上
ISO200 135mm T4.5 1/1000

上記は、腰越駅の近くにある源義経が腰越状を書いたという満福寺を超適当にスナップしたSTFの特性が全く出ていない写真ですが、空との境目の部分には割と強くパープルフリンジが出ています。(Webサイズでは確認できないかもしれませんが)

あとは、軸上色収差(ボケの色付き)が発生する場合もあって、ピント位置の前側にマゼンダ、後ろ側にグリーンに色ずれが出たりもするようです。今回の一枚目のもかさんの写真の右手の指の輪郭には若干グリーンの色ずれが出てたりしました。

レンズそのものの出来は高級感あるものですが、フードを付ける際のクリック感というかしっかり感が無かったり、絞りリングの操作感は結構良いのに、肝心のピントリングの操作感はちょっとざらついた感じだったりもしました。

とはいえ、初めて使ったSTFは、ピントさえ合っていればオイラのような素人でもそれらしい写真が撮れる良いレンズでした。

Planar等の85mmがポートレートに最適というような表記をよく見ますが、だいたいにして85mmのレンズはあまり寄れないので、オイラの感覚ではそこそこ寄れる135mmのSTFのほうがストレスなく撮影できた気がしました。まぁ、室内ではレンズが暗いのでちょっと使いにくそうではありますが・・・。

最後は、鎌倉高校駅付近の適当なスナップです。

 ひでたけの撮像素子の上
ISO200 135mm T4.5 1/3200

ひでたけの撮像素子の上
ISO200 135mm T4.5 1/4000
当日は曇りでしたが、ちょっとは青空がのぞいたりもしていました。しかし、21世紀になっても日本から電線と電信柱が消えることはないのですねぇ。よく、地震などで切れた時には地下にあるより復旧しやすいとか言われたりもしますが、そもそも地中に電線這わせておけば切れないんではないでしょうか?w

と、知ったかぶりで色々書きながら、もかさんの撮影会は二部へ続きます。