40tの次世代水陸両用装甲車に3000馬力エンジン
先日届いた
防衛技術ジャーナル2020年5月号
研究紹介Pick Up
我が国の装甲車開発を踏まえた次世代水陸両用車両技術の成果と今後の展望
今号は(前編)という事で来月号(6月号)にも掲載されるようだ。
表題だけ見ると研究開発中の水陸両用車がメインなんだろうなと思っていたのだが、中身は16式機動戦闘車までの三菱エンジンの歴史と、その流れをくむ水陸両用車エンジンがどのように開発されたのかがサラッと解説されている。
さらに、「我が国の装甲車開発を踏まえた」ということで、10式戦車や16式機動戦闘車の技術にも軽く触れ、エンジン、トランスミッションのカラー写真(とても小さいが)や自動装填装置のCG画像(実物との差異は確認できないが)等が掲載されている。
デザイナーによる10式戦車のデザイン案(画像上部の9案)など興味深い画像も掲載
先に記した歴史とともに分かりやすく解説されているので陸自装甲車ファンには一読をお勧めする。
さて、記事内で気になったのは水陸両用車用に開発されている3000馬力ディーゼルエンジンだ。
10式戦車の8VAエンジンをベースにしているという事で12気筒と4気筒増やし2ステージターボ(2段過給)という各バンクに2個の計4個のターボチャージャを有している。
単純計算で8気筒で1200馬力だと12気筒は1.5倍だから1800馬力という計算となる。それを2段過給することで3000馬力をたたき出している。
なるほど
さらに、このエンジンを戦車に搭載した一例として
主砲:130mm滑腔砲
重量:100トン
全長:12m
全幅:4m
全高:3m
最高速度:時速80km
うーむ・・・
どうツッコんでいいものやら・・・
じゅうりょうひゃくとんとか
ぜんぷくよんめーとるとか
3000馬力エンジンの写真もあるのだが、通常のエンジンの上にさらにもう一つエンジンを載せたような構造である。
2倍の高さだよ・・
まあ。このレイアウトは水陸両用車用なのだろう。
そう考えたとしても決してコンパクトじゃないな。
3000馬力エンジンとしては「軽量高出力」であっても戦車にはどうだろうね・・・
しかもこの3000馬力エンジンは水上では3000馬力を発生するが陸上では燃費向上を目指し、過給を停止し1100馬力・・・
意味わからないな。
冷却の関係かな
それとも陸上でも3000馬力は発生するが1100馬力のエコモードもあるという事なのだろうか?
記載文だけでは判断できなかった。
ま、時速80kmで疾走する100t戦車を考えるくらいだから3000馬力出るんだろうけど。