パンター戦車の操向装置(検証)装置の名称 | 軍曹!時間だ!…

パンター戦車の操向装置(検証)装置の名称

パンター戦車の操向装置(検証)

「検証」

何を検証するのだ?

 

何故訂正するに行ったったのかを検証する。

 

簡単に言えば「言い訳」だ。

 

きっかけは先に紹介したホームぺージ「8輪装甲車」http://8wdrive.web.fc2.com/index.htmlだ。

ブログと紹介してしまったが、ホームページだった。

申し訳ない

訂正してお詫びする。

 

さて、上記サイト「8輪装甲車」でもパンターの操向装置は推定の域を出ていないように見受けられる。そこで確証を得るために検索をかけまくった。

 

あったね。

1944年発行のパンターマニュアル。

http://www.panther1944.de/Vorschriften/D655-1a.pdf

「D655-1a」は車体の構造機能と取り扱いの文章説明であり、画像は「D655-1b」のようだが残念ながらこちらは無さそうである。

そこでパンターの操向装置の名称を図のようにしてみた。

赤字は原語であるドイツ語、中段が英訳(英版シュピールベルガーのPANTHER記述)下が、意訳になる。

 

① 主駆動機構 

原語の「Kegeltribe」は「傘歯車(ベベルギヤ)」が和訳だ。文中に「die beiden Kegeltribe für den Hauptantrieb.」という記述があり「主駆動(メインドライブ)用の2つのベベルギヤ」と訳せるので「主駆動機構」とした。

 

② 操向変速機

原語の「Planetentribe」は「遊星歯車(プラネタリーギヤ)」であるが、帝国日本陸軍に倣って「操向変速機」とした。

 

③ 補助ブレーキ

悩んだのがこの名称だ、多くのパンター本においては「補助ブレーキ」である。

先回は「操向ブレーキ」としたが、機能的にはブレーキよりもクラッチに近いのだ。

また、「操向ブレーキ」は別にあるので適切な訳ではない。

原語は「Stützbremse」英訳は「Support brake(サポートブレーキ)」であり、「サポート」の意味には、「補助」「支持」「保持」などがある。

当初は、何かを補助しているわけではないし、支持というのも変だ。目的はサンギヤを固定するものだから「保持」だなと考えたのだが、左右同時に作動させると減速させることからメインブレーキの補助とも考えられるという結論に落ち着いた。大型自動車等に用いられる排気ブレーキやリターダ等の補助ブレーキと同様であると考えたのだ。

 

④ 操向駆動機構

先回は英訳と私の勘違いから「駆動制御」としたが、原語は「Lenkkegeltriebe」直訳は「ステアリングべべルギヤ(操向用傘歯車)」になり、「主駆動機構」があるので「操向駆動機構」とした。

 

⑤ 操向クラッチ

原語は「Lenkkupplung」であり、直訳は「ステアリングクラッチ(操向クラッチ)」なので、そのまま「操向クラッチ」を採用した。

 

⑥ 操向ブレーキ

原語は「Lenkbremse」和訳は「ステアリングブレーキ(操向ブレーキ)」である。先回は、「補助ブレーキ」を「操向ブレーキ」と訳したために「主ブレーキ(メインブレーキ)」を使用したが、3号戦車などの他戦車との整合性を考え和訳通りの「操向ブレーキ」とした。