中特車M4A3(シャーマン)
自衛隊に供与された3種類のアメリカ戦車の内で唯一の中特車(中戦車)がM4A3だ
供与されたタイプはM4A3中で最も性能の高いM4A3E8である。
別名「Easy8:イージーエイト」とも呼ぶ。
和名は「楽々八:らくらくはっつぁん」
先輩方はそう呼んでいたようだ(嘘)
「E8」は8番目の改良版を意味する。
具体的には・・・・
足回りが違うだけなのかな?
画像はM4A1中戦車の車体を使ったM32戦車回収車
詳しくはウィキペディアでも見てもらうとしてだ
今回、富士学校にて車内を見ることができたのは幸運であった。
昨今の戦車ブームで戦車構造に関し色々勉強している。
実は、M4中戦車の砲塔内は全車ターンテーブル付きだと思っていたんだな。
いわゆる「砲塔バスケット」というやつだ。
戦車専門誌や、その手の資料本には「後期型は無くなった(一例)」と書いてあるじゃないかと、ちょっとでも知ってる方は言うだろう。
実はその昔、実車を見る機会があって中を覗いた時に
「バスケット(ターンテーブル)あるじゃん」と確認していたので
悶悶悶もんしていたわけだ。
これが当時の写真だ。
25年近く前の写真だな。
写真を見てわかると思うが、本国仕様とは異なり
「3倍速い」仕様になっている。
話がそれたな。
何故、当時そう思ったのかが今回確認できたのは良かった。
装填手用ハッチから撮影
中央下に操縦手用座席が見える。
その手前が丸く成形されていて左側に支柱が見える。
この状況を見「バスケット(ターンテーブル)あるな」
と思ったわけだ。
しかし、左のほうをよく見ると・・・
車体にくっついてるな。支柱もよく見ると砲塔に付いていない。
つまり、砲塔バスケットは無い分けである。
ただし、ターンテーブルは車長と砲手側には付いているので、
「砲塔バスケットは無いが、半ターンテーブルはある」
ということになる。
車長席から砲手席を見る。
この部分は床も砲塔と一緒に回る。
装填手用の潜望鏡も付いていたので撮影
ごらんの通り視察窓まで白く塗られてしまっている。
プリズムヘッド基部までホルダーに入ると思っていたけど
結構出てるな。反省
主砲である76㎜戦車砲の砲尾
M4中戦車の76㎜砲は75㎜戦車砲の砲尾に3インチ(76.2mm)砲を結合
したがって、砲尾の外見は75㎜と同じ(はずだ)
もと61式戦車乗りとしてはなんだか懐かしい(ちっちゃいけど)
装填主席から車長席方向を見る。
ウォーダディーやアリサがいた場所だな。
右側の棚には無線機が搭載される。
車長キューポラ内側はごらんの通り
ビジョンブロックが外れかかっている。
残念ながら塗装されてしまっていたので外を見ることは出来ない
左側に砲手用の照準潜望鏡が確認できる。
『アメリカ戦車のキューポラって装甲厚いよな』
と思っていたのだが、薄っぺらい鉄板で覆った「なんちゃってアーマー」
騙されてた・・ここら辺も初めて知った事実だった。