ラインメタル130㎜滑腔砲 | 軍曹!時間だ!…

ラインメタル130㎜滑腔砲

現在開催中(2016年6月13日~17日)のユーロサトリにおいて、戦車砲メーカーとしては世界トップのラインメタル社が新型滑腔砲を公開した。

この新型滑腔砲はラインメタル社のプレスリリース(6月7日)によると将来主力戦車のためのデモンストレーター(実物展示)という事である。

ラインメタル社の情報では2030年に予定されるレオパルト2の後継車(レオパルト3?)という事だが、フランスとの戦車共同開発が締結されているのでルクレール戦車の後継車用の主砲ともいえる。

また、6月13日のプレスリリースによると、130㎜L51滑腔砲は将来戦車用という事であるため、現用120㎜を今後15~20年使用するであろう各レオパルト2配備国に対し性能向上を図った改良120㎜L55(仮称L55A1)および改良120㎜L44(仮称L44A1)を提供する考えのようだ。

 

ラインメタルによる将来戦車構想

出典

http://ir.rheinmetall.com/download/companies/rheinmetall/Presentations/RHAG_IR_CMD_2015_Presentation_1_CEO_RHM.pdf

中期までは現有装備の近代化、長期的には新型戦車構想

第1段階(短期):現用レオパルト2の改良・近代化

第2段階(中期):レオパルト2の主砲を130㎜滑腔砲に換装

第3段階(長期):新型戦車の装備

 

第1段階:現用装備の改良

■高腔圧120mm新型砲身及び新型砲弾

20パーセントの性能向上

■デジタル化砲塔

■状況認識システム

■アクティブ防御装置(ADS)

 

第2段階:新口径(130mm)

■大口径の新戦車砲

■50パーセントの性能増大(貫徹力、効果)

■MGMS(を前提

■2016年から準備

 

第3段階:新構想(MGCS 2030年以降)

■新型主力戦車のためのMGCS構想の開始

■現在、2017年をめどに産業界と協力して構想段階

■現在はドイツとフランスの一般的な計画だが数か国の参加が予想される

 

130㎜L51滑腔砲

砲口径は130㎜、砲身長は6630㎜あるので口径長は51口径

砲身重量は1400㎏、全備重量は3000㎏である。

長さ、重さともに120㎜L55と同等であり、換装が容易だ

 

砲身後部には「130㎜」「L51」の文字が刻まれる。

赤い線は砲身交換時のクイックチェンジ用ライン

砲身を右に45度回すと外れる仕掛け

 

砲尾はかなりコンパクトにまとめられている。

10式120㎜戦車砲とよく似ている。

閉鎖機は垂直鎖詮式でマルチラグ方式を採用

軽量砲の代名詞にもなりつつある方式だ

駐退複座機は120㎜滑腔砲と同様である。

後部から見て右上と左下に各1基の駐退器

左上部に1基の複座器を持つ

 

130㎜砲弾の長さは約1.3m、重量は約30㎏

写真から判断すると薬莢直径は120㎜と同じようである。

薬莢底部は120㎜と共用であろうか?

現用120㎜の換装用として開発していることが砲弾からも伺える。

砲塔は自動装填装置が必須となるから問題ないとして

車体弾薬架は車内寸法と砲弾全長から搭載要領が問題となる。

 

以上、ちょっとまとめてみた。

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