膳人 お志乃さん


三人はダイニングに移動して志乃さんの手料理を楽しんだ。この土地の海の幸、山の幸を使った料理は小野ユキと蔵人それぞれに「今味わいたかったのはこの味だ」と教えてくれた。志乃もまた只者ではなかった。


『ごちそうさまでした

こんなに美味しいお料理、初めてです

どうして私の好みがわかったの❓️』


後片付けをしている志乃に小野ユキが声をかけた。


『あらまぁ、私もそんなこと言われたのは

初めてですわ

ありがとうございます

さて、どうしてでしょうねぇ』


『お料理のこともっと聞きたいわ

あなたもお喋りに加わらない❓️』


『よろしいんですか❓️』


志乃は洋美を見た。


『私も聞きたい』

洋美は嬉しそうに言った。



『それではお言葉に甘えて……後でお飲み物をご用意致します

それからということで…』


志乃も嬉しそうだった。


『私もお片付け手伝っちゃう

お二人は応接間でお待ちください

準備ができたらお呼びします』


小野ユキと蔵人は母娘のような二人を残して応接間に戻って行った。



『ねぇ志乃さん、あの二人どういう関係だと思う❓️』


『親子では無さそうですね

女性のお客様はお若いのに堂々としてらっしゃいますね

先生と呼ばれてましたね

作家の先生ですか❓️』


『作家の小野ユキ先生よ』


『えー⁉️あの小野ユキ…先生ですか❓️』


『あのって、知ってるの❓️』


『でもそんなはずはありませんわ

ご存命ならかなりのご高齢のはず…』


『そう、あ~見えてかなりの

ご高齢なのよかなりの…』


『まさか』


志乃の瞳が一瞬燦めいた。


『後で訊いてみるといいわ』


『さぁ、お嬢様、着替えましょう〜』

志乃の嬉しそうな顔を見て洋美は「しまった」と思った。




応接間では親子では無さそうな二人がおじいちゃんの仮面の剥がし方を検討していた。


『あの写真の場面を再現してみるのはどう

ですか❓️

おフジさんとあのクルマを並べてその間に

先生が立っておじいちゃんが写真を撮る』


『それいいわねぇ』


『そういえば志乃さんお飲み物を用意しますっていってましたけどお酒ですよねぇ』


『志乃さんは只者じゃなさそうだから楽しみだわ〜』


小野ユキの嬉しそうな顔を見て蔵人は洋美と同じことを思った。


しばらくすると応接間にバーテンダー風の衣装に着替えた洋美がやってきた。


『お飲み物の用意ができました。』


つづく




 

 



 

 



 

 




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