前回は、直交しない面について、補助投影を用いて、図面上に実体形状を表現する方法を紹介しました。

 ここでは、補助投影を展開するレイアウトについての工夫点についてもう少し観ていきたいと思います。

 

  補助投影のレイアウト

 前回お話ししたように、補助投影は主たる投影対象が描かれている図(ここでは正面図)にある斜面に対して、正投影の位置に配置するのが大原則になります。

   

 なお、下図のように他の図や寸法が干渉してしまう位置には、補助投影を配置してしまうと見づらくなってじまうので、配置してはいけません。

   

   ※実際の図面では、寸法線や寸法補助線なども記載されているのでレイアウトをよく考えて記載する必要があります。

 

 しかし、どうしても図面の大きさや他の図・寸法の関係で、正投影の位置に配置できないやむを得ない場合があります。

その場合は、以下の方法を用いて干渉しない場所に補助投影を表現することができます。

 

  やむを得ない場合の補助投影のレイアウト

 観賞しない場所に補助投影図を描く場合、以下の2つの方法が一般的です。

1)中心線を折り曲げて、補助投影図が正投影の位置から移動していることを明示する。

    

2)矢視法を用いて、投影関係を明示する。

    

 

 

  いずれも、正投影位置に比べると、主投影図との対応関係の明確化が劣りますので、どうしてもやむを得ない場合に使用するということを念頭に置いておいて下さい。