こんにちは、ぬぬつきです。

昨年11月の実験で、架線集電に進展があったので二度目のレポートです。


前回の記事↓

 

さて、前回記事では架線の問題で実現は難しい…と締めくくっていました。しかし、それを読んだフォロワーさんからアドバイスを頂き、改善したところ、走るようになりました!

 

1.概観

この実験では直線7本ぶんを試験線とし、電車を走らせました。

左の蒸気機関車は代用の変電所で、そこから電気を供給します。

 

電気の回路としてはこんな感じ。

 

 

 


2.改善した架線

元々はパンタグラフ用に準備していたアルミテープを細長く切り、ぶら下げたところ、ある程度は弛むようになって、集電が可能になっています。

 

一式

 


3.電車

3.1.集電装置

集電装置(パンタグラフ等)は架線と同じくらい大事な要素です。架線の改良と平行して性能向上を図りました。

 

↑従来タイプ スプリングで単純に押し上げる方式です

 

 


それで、これが新型。パンタグラフより単純なビューゲルとし、安定かつ確実に動作するようにしています。

とりあえず運転したところ、この装置自体に大きな問題はありませんでした。
 

※ビューゲルは、トロリーポールと同様に、パンタグラフが普及する前から路面電車などで用いられていた集電装置です。
なお、バネについてはインクが切れたボールペンから拝借しています。こちらの方がレゴ純正バネより安価です、というか0円ですね。
ちなみにPNB05型と命名しました(P=パンタ、N=ぬぬ製、B=ビューゲル、05=5番目)。

ビューゲルで走る電車(上:函館、下:高知)。旅先で見た車両。


3.2.動力

架線の下で最初に動いた車両(電03型)

最初の車両はPF-Mモーター自作動力でしたが、実験の結果、トレインモーター(RC用)でも走行する事が判明したので、現在はそちらを使用しています。

 


トレインモーター試作車(電04型)

トレインモーターには
①速度があるので多少の離線なら問題ない。
②架線の継ぎ目も速度で乗り切る
③自作動力を組み込むスペースの省略

というメリットがあります。内装を作る事を考慮すると、③は特に重要です。

まぁ車両自体の単価を下げるという面ではMモーターの方が良いんですけどね。将来的には、トルク重視の電気機関車はMモーター、電車はトレインモーターという区別も良さそうです。機関車の方はパンタグラフを2基つければ集電の問題を改善できるはずです。

 

車内の電気配線の様子。日頃は蒸気機関車や気動車で、バッテリーや受信機、モーター、歯車……と、苦心していることを思えば、こんなシンプルなのは新鮮です。

 

貨車の牽引もできます。



3.3.車体

あるていど走行に目処が立った段階で、ちゃんとした見た目の電車もつくりました。
詳細はまた別に記事を書きますが、関連する内容なので簡単に紹介。

 

特定のモデルは無いですが、初期の東京の私鉄車両っぽい雰囲気にしています。
7ポッチ幅だと強度に心配があるので6幅。まぁこの時期の軌道の電車って細いですからこれでいい気がします。

名称は「デヌ06型」。(デ=電動車、ヌ=ぬぬつき製、06=6番目) →改番して電06型

 


内装は簡易的にロングシート席を設けてあります。

 


貫通扉。付随車も作りたいです。


4.さらなる改良へ
 という訳で今回は、とりあえず架線下で電車が動いたのが第一の成果です。次いで、集電装置を含めた電車一式が形になったのも大きいですね。
 とはいえ、まだまだ問題点はあります。アルミ架線によって直線では電車を動かすことができたものの、曲線では実現していません。何らかの別の素材が必要になるでしょう。とりあえず候補はNゲージの線路(の金色の部分)…?

 

 また、どのような形であれ、架線の懸吊方法や、架線柱の量産は課題になってくるでしょう。
 さらに、今後の改良として、往復運転(=行ったり来たり)も検討しています。往復が可能なら曲線に失敗してもなんとかなります。現在は物理的にスイッチを作動させて走行方向を変更する往復運転を実験中です。

 

 以上になります。今後、気が向いたら実験の続きをするつもりです。

 

おわり