前回の記事では、恋愛についてエントロピック重力に引き合いに出して書いてみました。

 

 

ブラックホールの事象の地平面のエントロピーの増加が重力として現象するのと同様に思い人のエントロピー=未知の情報量が魅力になってそうという印象を書いておりました。

 

そのことを書いた後に、恋愛は重力では説明できないけど、シンT理論の定理4(苫米地臨場感加重定理)で説明できることを先日のまといのばマスタークラスで教わりました。

 

定理4は次の式で表されております

Ṽ = V₀ − κPQ, x → TCZ_P

運命の相手のとの出会いで得られた臨場感P(私は勝手にpresenceのPだと思っていますが)にQが掛かり、その分評価関数Vが更新され新たに谷間が掘られてそこに落ちてしまうのが恋という現象だと理解できます。地形が変わることで世界が一変してしまいますね。

 

その相手とのShared TCZがHighなのかLowなのかは抽象度如何にかかっているんじゃないかと思いますが、だいたいはLow-Shared TCZにおいて当事者たちの相容れないところが噴出してお互い自分の抽象度の低いところが露呈してしまうことが多いようでそこでいかに抽象度を上げられるかが見どころと言えましょう。

 

さて話は変わって、

 

キム・ゴウンについては別ブログで紹介しておりますがそれはもうすばらしい女優さんです。

 

 

その彼女が7月31日に開催された第5回青龍シリーズアワードで見事に大賞を獲得しました。

 

 

今回の受賞対象は、幼なじみの2人の女性の長年にわたる愛憎の機微を痛いほどの臨場感で描いた「ウンジュンとサンヨン」。

 

 

辛いので途中で観るのをやめた人も多いという本作ですが2人のLow-Shared TCZの風景が微に入り細に渡って描かれ最終回に及んでようやく到達するHigh-Shard TCZの臨場感にはこの上なく心が震えました。

 

すぐれた作品はどれもそうですが、このドラマの登場人物たちの軌道を高い抽象度から観ることで実際のケースに対応する際にクライアントとのラポールやHigh-Shared TCZの生成がしやすくなるように思えました。

 

その昔、「腐女子のつづ井さん」という漫画があり、主人公のつづ井さんは筋金入りの腐女子でBLコンテンツへの造詣が恐ろしく深いのですが、二次元の住民なのでリアルな恋愛経験はほとんどないにも関わらず、友人からリアルな恋愛相談を持ち掛けられるとBLのストーリーに出てくるパターンを利用して見事なカウンセリングをしてみせるというシーンが頻出します。

 

 

なのでフィクションといえど侮るなかれ(そういえばつづ井さんもそれ自体フィクションですが)。

 

「サロメ」で有名なオスカーワイルドは、1889年のエッセイ「嘘の衰退(The Decay of Lying)」の中で

 

「自然が芸術を模倣する」

Life imitates Art far more than Art imitates Life

 

と書いており、人間は自然の中に、すでに芸術作品を通して見慣れたものを見出すのだ、と主張しています。

 

 

 

そういえば、そもそも自由恋愛というのは西洋近代の発明であり小説というメディアを通じて大衆に普及した、という議論もよくされており、例えばフローベールの「ボヴァリー夫人」は、つまらない田舎生活で恋愛小説を読みふけっていた気晴らしをしていたヒロインが実際に小説のような恋愛をしようと悪戦苦闘する悲喜劇だったりします。

 

 

この小説は、ジラールの著書でも取り上げられていて、恋愛感情そのものが小説というメディアにより事後的に構築されたという議論がされているそうです(私はジラールを読んでいないのですがAIが言ってました)。

 

 

そういえば、その昔トレンディドラマが流行った時はドラマのような恋愛をするのがトレンディでした。

 

 

だいぶ遠回りしましたが、

 

そんなキム・ゴウンの出演作の中で今まで見ていなかった「ユミの細胞たち」を見始めました。

 

 

この作品はシーズン3まで作られた人気作でして、ジャンルとしてはラブコメなのですが特徴的なのは、登場人物たちの中にいる「細胞」たちです。

 

 

細胞たちは3Dアニメでかわいいキャラデザインになっておりますが、それぞれ役割を担っておりそれぞれ個性をもっています。

 

 

彼らはおなじみの「はたらく細胞」にように実在の細胞を擬人化したものではなくてどちらかというと自分の中のいろんなサブパーソナリティを具現化したものにおりまして、「インサイドヘッド」のように感情をキャラクター化したものとも微妙に異なる設定です。

 

 

 

 

 

 

 

TCZを共有するこの細胞たちが自分の軌道πを走りまわってユミの恋愛の成就というゴール達成に向けて奮闘するさまが描かれています。

 

感性細胞が暴走しそうになると理性細胞がたしなめたり、3年ぶりに恋が始まりそうになると愛細胞が長い眠りから目覚めたり、デートのときにはファッション細胞が活躍したり…

 

この設定は単に面白いだけではなくリアリティがありますね。学問的にもおなじみです。

 

いろんなエージェントから構成される心の社会を思い出したり、

 

 

小人たちから構成されるリヴァイアサンを思い出したりしますね。

 

 

それゆえシーズン3まで作られたのだと思いますが、そもそもこのドラマを今回見ようと思ったのは、キム・ゴウンが受賞した青龍シリーズアワードの授賞式でのパフォーマンスを見たからでして、

 

ユミの細胞たちの中に愛細胞という細胞がいるのですが、

 

 

その愛細胞に扮して歌い踊ったYENAというシンガーのPによってVが更新されてしまったと言うわけでした。

 

あるいは彼女のエントロピーによって時空が歪曲してしまったと言ってもよいかもしれません。

 

 

パフォーマンスの途中でドラマに出演した俳優さんと一緒に踊るところの

ショート動画がバズったりしてました。

 

 

私の中のいろんな細胞たちが走り回って次のYENAのライブに行くことになりそうです。 

 

お読みいただきありがとうございます!

 

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