ドラマスペシャル 松本清張「鬼畜」|テレビ朝日
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松本清張の何度も映像化されている作品で、

ストーリーはある程度分かっていたので、

そちらの感想は、他の方にお任せするとして。

 

 

このドラマを見るのに、もっとも興味があったのは、

キャスティング。

主な役どころは、腑抜けな亭主と、

一緒に駆け落ちした妻、

愛人となって3人の子を育てる女の、

この3役。

それぞれが、どのような雰囲気になるのかなぁと、

そこが気になってみていました。

 

というのも、記憶に残っていたのが、

ビートたけしさんが亭主役でドラマ化された時のこと。

昔はよく、火曜サスペンスをはじめ、2時間サスペンスで、

松本清張さんの作品を放送してたもんです。

 

で、そのビートたけしさんの時は、2002年の放送でしたが、

うーん、そんなに時間がたってる気がしなかったけど。。。(・Θ・;)

当時の女性二人の役が、黒木瞳さんと室井滋さん。

準主役の妻役が黒木瞳さんだったんだけど、

うーん、どっちかといえば、このキャスティングは逆だよねって、

すごく思っちゃった。。。って記憶がすごく残ってて。

 

子どもを置き去りにする愛人もひどい役だけど、

妻のほうもかなりひどい役でしょ。

ドラマとしては準主役なんだけど、

ひどい奴をやるには、黒木瞳さんだと、

ものすごく違和感があったんだよね。

きれいすぎる人がやると、なんだかねぇ、

残酷さがあんまり入ってこないなぁとあの当時、思ってた。

 

 

で、今回のドラマを見たわけだけど。

今回、違和感はなくはなかった。

初めのほうは、常盤貴子さんよりも、木村多江さんのほうが、

仕事であくせくな雰囲気は出やすい気がするし、

やっぱりこの役どころも逆かなぁと思った。

でも、常盤貴子さんも、木村多江さんのほうも、

結局、すんなり入ってきたなぁ。

どっちも、汗にまみれてる感じが出てて、

そこに生きてる人物って感じがした。

玉木宏さんとの夫婦というバランスも、

たしかにこのキャスティングは落ち着く気がする。

悪くない感じだったなぁ。

それに、二人とも、善も悪もうまくまとえる、

そんな女優さんだと思うし、

ドラマの最後まで、この人たちがいい人か悪い人か、

何をするかわからないという感じ、

おかげで目が離せないドラマで。

善悪どちらもできるのがいい役者だと思うんだよね、いつも(*´ェ`*)

※後日追記。その時は善悪まとえる役者がいいと思っていたが、とことん悪人や逆に絶対に善人にだけ見える人というのも、面白い役者だと思うようになった。なぜなら、その人たちがちょっと違うことをしただけで、見る人に強烈な違和感を与えることができる。そんな役者もめちゃくちゃ面白いはずだから。

演者の皆さんのおかげで、

往年の松本清張作品もじっくり味わえたなぁ。

 

時代背景や小さな町工場の雰囲気なども、

よく作られていて、

ドラマの世界がうまくひろがっていたと思う。

しいて、苦言を言えば、

これがもし、高画質な地デジでなければ、

わざと、画像を荒くしたりモノクロにしたりして、

もっと昔風だったり、生活苦の雰囲気を高めたり、

そこらへんもできたのかなぁと思う。

でも、現在の高画質だと、いろんなことで、

かえってできないだろうなぁ。

 

 

こうして、何度も映像化される作品があって、

いろんな角度から考えながら、

それを楽しめるって、ありがたいです。

あらためて、ですが、

ドラマ作製の皆々さん、スポンサーさん、

ありがとうございます!(=⌒▽⌒=)