CS放送が入っていないので、RE_PRAY tourの裏側 が見れなかった。昨夜、今朝とXに投稿されている画面を見まくりながら内容を想像している。


 まず、クジャ様を演じて疲労がマックスの状態で前半が終わると彼は休憩をせずにトレーニングをしていた、ということに驚いた。(Xでもそういう人が多かった)休みたがっている体を休ませない理由が、休みたいという癖をつけないようにし、パフォーマンスを落とさないようにするためのようだ。埼玉では前半が終わると倒れ込んでいたが、宮城ではすぐに筋トレに向かったようだ。


 佐賀公演の後、ショックで1週間跳べなかった。そこで自分が最も良い状態だった2020年の全日本の頃の練習を思い出し、その頃やっていた筋力トレーニングを始めた。1日6時間練習し、横浜公園ではその成果が見られた。肉体改造がツアー成功の鍵となったと言っていたが、このトレーニングのことなのか?


 8月にリモートでやり取りを始め、10月にリハーサルをし、11月に本番を迎えた。これだけ複雑で手の込んだ企画をこんな短時間で完成させている。(この時期のことを考えると胸が痛くなる) 9月1日に公演の発表があったが、ほぼできていると思っていたがこの段階では構想のみということだったのか。


 練習前そこにいる全てのスタッフに頭を下げて挨拶をする羽生選手。全ての公演が終わった後も御下座して感謝する羽生選手。そしてスタッフの笑顔。制作総指揮者としての彼の姿を見た。


 公演の全てが終わり、炭酸飲料を手にしながら帰っていく羽生選手の後ろ姿が映し出された、「皆さん ありがとうございました」と羽生選手が書いたホワイトボードが最後に映し出された。熱く感慨深い番組だったようだ。


 3時間、CMなしでの放送だったようで贅沢すぎる。見たかったあー。円盤が出たらそこに収録されているといいな。でも、今見たいんだよなあ。


 

 GQ JAPANを読んだ。その中で羽生選手は自分に足りないものは語彙力だと話しているところに注目した。「身体表現にも語彙力が必要。手をほんの少し動かしただけで景色を見せるためには、そのための技術を知らなければいけない。こういうふうに手を動かせば美しく見えるということを学び、体に刻み込んで、神経に勉強させて、脳にも勉強させて、やっとできるようになっていく。」この体の語彙力を駆使したのがRE_PRAYであり、だからアイスストーリーとして成立できるのだと思った。


 何だかアイスストーリーという言葉が意味するものが分かってきたような気がする。

 氷上で一つの物語を演じていくことと単純に考えていたが、どうやってその物語を演じていくか?そこにフィギュアスケートでしかできない要素を盛り込んだ。

 耳ではなく心で聴く彼の全身から発せられる言葉と映像と彼の抽象的な言葉が紡がれて私たちは物語をそれぞれで想像していく。


 次元が違う。彼はどこまでもフュギュアスケートに拘り、その可能性を追求していく。


 GQ JAPANで後30年続けたいと話している。プロに転校した頃は40歳までと話していた。完璧な演技を追求する彼を見ていて、できなくなったらすぐ辞めてしまうのではないかという声がXに上がったこともあった。しかし、彼はそんな予想を裏切る。年齢に応じた表現力を40ではなく60歳まで追求したいと思っている。この先どんな世界を切り開いていこうとしているのだろう。フュギュアスケートをするために生まれてきたという彼の言葉の通りに生きていく。


 あと20年生きなくてはと思っていたが、これだと90歳を超えて100歳目指さなくて🤣