朝からXやブログを読んでいる。一つ読むともっと読みたくなる。写真も載っている。友人からメールも送られてくる。心が元気になってくる。


 やはり破滅への使者は、特別だった。会場中が祈っていた。バッハの神曲のようなパイプオルガンの音が鳴り響いて始まった。

 最初のジャンプで空中に飛び上がると軸が真っ直ぐだった。着地が決まるとホッとするがまた次のジャンプが来る。息を止めて見ていると、羽生選手は4Tの後すぐにツイズルをしていた。え〜凄い。最後の3Aは着氷にドキッとしたがサッとイーグルにしてしまった。これぞ神技。天井から火花が出ていた。終わった。お隣の人と一緒に泣いてしまった。ただただ泣くしかなかった。そして、よかった、よかったと喜び合った。羽生結弦はやはり神なんだと思った。


 後半はゆったりと安心した気持ちで見れた。清塚さんのピアノの音が美しかった。あの夏へは、衣装のひらひらが幽玄な雰囲気を醸し出しているようで、羽生選手の柔らかな動きに調和しているように見えた。そしてスパイラルは美しかった。


 春よ来いでは、ダイナミックな3Aが輝いて見えた。お立ち台の上では曲に合わせて歌っている羽生選手の口元ばかり見ていた。


 会場には台湾や中国の人がたくさんいた。私はクジャ様のキーホルダーや手作りカードなどをもらった。たくさん作って持ってこられたようで、周囲の人に渡して、喜ばれていた。日本へ来るために色々準備してきたのだろう。言葉は通じないが羽生選手のファンという繋がりで触れ合うことができて嬉しかった。日本を楽しんで欲しい。


 RE_PRAYが大成功に終わり嬉しかった。頭の中にはメガロバニアのアップテンポの曲が流れてくる。かと思えば、あの夏へだったり。今になるとRE_PRAYが恋しくてたまらない。もう、羽生選手に会いたくなっている。

 埼玉公演のライビューを見た時は内容が理解できなかった。だが、ブログやXを読んだり、YouTubeを見たりしながら徐々に分かってきた。特にゲーマーさんの内容は分かりやすかった。そうやって自分なりに解釈を重ねながら作品の面白さとテーマがだんだん分かってきた。(一つの作品を通してコミュニティーの輪が広まっていった。それも凄いことだ。)そこがツアーのよさだと思った。普通のツアーがどんなものか知らないが、回数を重ねながら変化し、分かりやすくて面白いものへと進化していった。羽生選手が制作総指揮をしながら演じているからこそできる技であり、このツアーの一番の特徴だと思う。


 RE_PRAYには羽生結弦のプロスケーターとしての決意と被災者としての使命感を感じた。

 魂をぶち込んだステージ、ありがとうございました。


 次はnotte stellata だね。