今日のエピソード
「ウォルトディズニー裏切られる」
蒸気船ウィリーがヒットし、ミッキー・マウスは一躍有名になりました。
ウォルトは自身が苦しいときに、手を差し伸べてくれた恩義のあるパワーズにアニメーションを配給させることにしました。
パワーズは「録音装置を売り込む手助けにミッキーを使いたいだけだから、ミッキーから利益が1ドルあがるごとに、10セントもらうだけでいい。自分の取り分を差し引いて、ウォルトとロイのところに送金しよう」といいました。
また、ウォルトはパワーズから、契約金をたくさん受け取り、喜びました。
ですが、兄のロイはパワーズとの契約に疑問を持っていました。
なぜならパワーズの収入を調べる手立てがなかったからです。はたして正直に渡すのかと。
それに、契約書に小さな文字で、パワーズの録音装置に年間で2万6千ドルもの法外な金額を支払う契約となっていることも気がかりでした。
ウォルトは兄が人の悪いところばかり見ているようでむっとしました。
パワーズは誰にも相手にされなかったときに、暖かい手を差し伸べてくれた人だぞ!と。
同時期に、カンザスシティー時代の友人カール・ストーリングが仲間に加わりました。
カールはミッキー映画の作曲を手掛けました。
ウォルトと苦楽をともにしてきた相棒のアブはスタジオの株の20%をもらい、また映画のタイトルクレジットに名前を載せてもらったりと報酬を与えられていました。
ミッキーは瞬く間に人気者となりましたが、人気にあぐらをかくことなく、ウォルトはアニメーションのさらなる高みへ向かいます。
芸術的なアニメーション作成を目指す「シリー・シンフォニー」シリーズに着手したのです。
ウォルト、アブ、カールの三人で「骸骨ダンス」という骸骨が月夜の晩に墓場でタップダンスをしたり、くるくる回転したりする作品を仕上げました。
パワーズはそんなものではなく「もっとネズミのやつを作れ」と催促しました。
しかし、ウォルトは蒸気船ウィリーのときと同じように、ハリウッドの映画館を説得し、試しに上映をしてもらいました。大衆の判断を仰ごうとしたのです。
客の反応は上々で、パワーズは「シリー・シンフォニー」シリーズの配給をせざるを得なくなりました。
続く