今年も残すところあと僅かとなって参りました。寒い日が続いておりますので風邪などひかないよう体調の維持には気をつけましょう!!


今回はノロウイルス感染症について医療情報を提供させていただきます。

ノロウイルスは感染した人の手や食品などを介して、経口で感染し、人の腸管で増殖し、嘔吐、下痢、
腹痛を主症状とする非細菌性の急性胃腸炎
です。いわゆる「お腹にくる風邪」 ということで従来よりその存在は知られていました。

健康な方に罹患した場合2,3日の経過で軽快しますが、問題はお年寄りや小児、慢性疾患や免疫低下を伴 う病気を持ってる方ですと罹患した場合重症に至る場合があり注意を要します。ノロウイルス感染は一年を通じて発生しますが特に冬に多く報告されています。 ここ数年報告数は増加傾向にあるようですが検査法の改善やノロウイルスに対する知識の浸透による報告割合の向上なども関与しているようです。

治療はインフルエンザのような特効薬はなく、基本的には対症療法で、症状に対して薬を飲んでいただくことになります。整腸剤、胃薬、吐き気止めや鎮痛剤、水分は摂取できないときは点滴などが主な治療になります。

ウイルス同定検査に関しては保険適応ではないため集団感染以外は通常行いませんが、希望があれば便を分析すれば約3日で結果が出ますのでクリニックにご相談ください。

予防に関しては患者さんの便や嘔吐物には大量のウイルスが排出されるので
1.食事前やトイレ後には手洗い!!
2.下痢や嘔吐のある方は食品を直接扱う作業をしない(飲食店の方など気をつけましょう)
3.胃腸炎患者に接する方は糞便、嘔吐物を適切に処理しましょう
4.加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べましょう

消毒には塩素系の消毒液が有効です。市販のものではキッチンハイター、キッチンキレイキレイ、ミルトンなどがあります。