18粒目「文字上、数字上の、人の命」 | 砂のブログ

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「線は無数の点から成り、…」で始まるボルヘスの
“砂の本”の様に、始まりも無ければ終りも無い
日々の営みの中で感じたことや思いついたことなどを
つらつらと綴っていこうかなと、ね。

前粒の続き、




「原爆死」から


国は、

爆心地から2.5kmより外で被爆しても
直接的な健康の被害は無い
と、してきましたが

広島市の調査では
2.5km圏外で被爆し急性原爆症で
500人以上が亡くなられており

その多くは
投下後に爆心地へ入り
放射能を帯びた粉塵を吸い込んで
内部被爆された方々ですが

国は、

原爆による内部被爆の線量は小さく
被爆死とは認められない

と。


又、爆心地へは近寄らなかったのに
広島市外2.5km圏外の
旧・己斐町では
67人が被爆し急性原爆症で
亡くなられており

原因として、
空に舞った放射性物質が
雨と一緒に落ちるフォールアウト
つまり“黒い雨”が

山に囲まれ盆地にある己斐町では
雨水が谷に沿って集まりやく
放射性物質が濃縮されたのではと
専門家らが指摘していますが

国は、

この地域での
フォールアウトによる放射線量では
健康への影響は認められない

と。


実際に原爆症で
死んでる者が大勢いて
全く無関係なわけないじゃん?
原因を調査して然るべきでしょう?

原爆を開発していたことを
国民に黙っていたことで
ついた色々な嘘を
今さら否定出来ないから
今も突き通してるのか


福島原発の事故でも
東電とつるんで散々嘘八百を並べ
現在は除染の終了した区域から
帰宅を促していますが

政府の行った除染は
屋外の平地のみ
屋内や木の高いところは
スルーしてるので
被爆の可能性や危険性は
当然未だある


戦後70年近く経っても
同じことの繰り返しということは
この先も、

なんでしょうね。




「本土空襲」


そもそも、
日本が戦線を
遠くサイパン辺りまで拡大したのは
米軍爆撃機が
燃料的に往復不可能な距離をとるため
つまり本土空襲を防ぐため
と、いうことは逆に

戦線の崩壊による空襲で
基地や工場が破壊され
鉄道や幹線道路など
輸送路が断たれた時点で
敗けなのに

国は、本土決戦の為に
全国民を兵として
動員してしまった

これが、
大失敗のもとでさ


戦争にも
暗黙の了解というかルールがあって
手を出して良いのは
軍隊や軍事関連施設などのみ
一般人には手を出さない
じゃないと、
自分等も同じ目に合うから

けど、
アメリカと連合国にしてみれば
日本は
全国民が動員され
全国民が兵となった
じゃあもう

“日本に市民は居ない”

と、なるわけでさ
全建築建造物が
動くもの全てが
攻撃の
空襲の
対象となったのは
当たり前のこと

で、最終的に
原爆投下へと至る
わけでさ

扠、

空襲における
民家や民間施設
民間人への
攻撃や
原爆は

誰のせい?




「樺太地上戦」


終戦前既にソ連は
アメリカとの密約で
千島と樺太の領有を認めさせ
更に北海道半分の領有権を求め
交渉中だったこともあり
終戦翌日、樺太へ軍を進駐

勿論、
ソ連側には
既に敗戦降服を受け入れた
日本を攻撃するつもりは無く

攻撃をしかけたのは
駐屯していた樺太師団
敗戦降伏したはずの
日本側。


どうしてそんなことを?といえば

前日の停電で“玉音放送”が流れず
日本が敗戦降伏したことを
樺太師団の上層部を除き
兵士も樺太の市民もつゆ知らず

又、札幌の北海道方面軍本部は
国から戦闘停止命令を
受けたにも関わらず
ソ連の北海道侵攻を恐れ

防波堤にする為に
樺太死守の命令を出し
樺太の住民を
切り捨てたというわけ

敗戦国から攻撃を受け
しかも日本は
最終的に全国民を兵として動員している
そりゃあ、ねえ?

で、結局
国の命令に従い本部が樺太師団に
停戦命令を出すまでの
7日間に渡り
樺太の町と市民は
虐殺凌辱蹂躙された、と


樺太師団の責任者は
本部からの命令とはいえ
多くの犠牲を出したことを
自身の判断は間違っていたと
悔いていますが

北海道方面本部の連中は、

想像出きるでしょう?




「インパールの戦い」


イギリス軍が駐留する
インド北部の都市インパールは
連合国から中国への
補給路の中継地点として重要で
ビルマ方面軍の指揮官
中将の牟田口廉也は
是非とも攻略を、と望むも

物資の不足
密林や山岳などの地形から
補給の困難さなどから
部下達に反対を受け


物資の
調達、確保、補給、輸送
所謂“兵坦/へいたん”は
最も重要で

腹が減っては戦は出来ぬ
じゃあないけど

物資を奪う
倉庫を攻撃
補給路を絶つ
飲料水や食料の
現地調達を妨害

などにより
精鋭も
大軍も
進退窮まるのは古来からの常
根性論でどうにかなる
ものではない

ところが牟田口は
本国上層部のツテをたどり
情に訴え
作戦の認可を得
実行に移したわけですが

部下の進言通り物資の不足
疫病や猛獣の襲撃
進軍困難な地形など
目的地へ辿り着く前に
兵士はヘロヘロ

しかもイギリス軍は
物資も戦力も充実させ
日本軍をてぐすねひいて
待ち構えていたわけで
惨敗どころか
大戦中最大の損害を出すことに


牟田口に仕えていた
下士官の日記によると
牟田口をはじめ指揮官らは作戦会議で
○○千人殺せば○○を落とせる
などと口にし
はじめは、
敵の数を言っているのかと
思っていたら

味方の兵士を
何人犠牲にすれば勝てるかの
算段だったことに気付き

愕然としたそうです。


そういえば、
漫画ワンピースで
ロビンが
バスターコールについて
地図の上から人は見えない
と、語ってましたが

軍に限らず
権力を持った人間は
文字や数字でしか


一体、当時の日本の
お偉いさん達は
国民を○○人殺せば
この戦争に勝てると算段していたのか

国民の
ホントの敵は
誰だったのかと


悲しくなるね。




もう少し続きます。