517粒目 「醤油の本物と偽物、問題なのは本物で儲ける奴等」 | 砂のブログ

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「線は無数の点から成り、…」で始まるボルヘスの
“砂の本”の様に、始まりも無ければ終りも無い
日々の営みの中で感じたことや思いついたことなどを
つらつらと綴っていこうかなと、ね。

食品ジャーナリスト郡司和夫氏の
“偽醤油”についての記事を読んで



郡司氏
曰く、

格安スーパーマーケットや特売などで
1リットル200円以下で売られている
しょう油を見かける。

家庭の台所事情を考えて
つい買いたくなる人は多いはずだ。

しかし、あれは
全部ニセしょう油である。

正式には“新式醸造醤油”と呼ばれるが
要は“醤油風調味料”である。

1リットル300円以下の
しょう油は醤油風調味料と考えていい。

本物のしょう油は
丸大豆と小麦、食塩で時間をかけて
じっくりと発酵させるので、
原材料費や効率を考えると店頭価格で
1リットル300円を切るのは難しい。


と。




うーん、
あのさあ

郡司氏の言い回しだと
誤解を招く恐れもあるけど

元からの販売小売価格が
1㍑¥300以下の醤油、

スーパーのマイブランドや
大手有名メーカーの格安品などは
ほとんどが偽醤油ですけど

特売品など店側の努力で
安くなっているものは
もちろん別です。


親の仇討ちか
鬼の首を獲ったかの様な
勢いの言い回しに
氏の熱は伝わりますが

全文を読めば分かるけど
ゴチャついて
内容が頭に入ってこない
というか

あるジャンルを
専門とする
ジャーナリストの記事に
ありがちなんだけど

専門用語や
小難しい言い回しは
専門的な知識や興味を持った者には
ともかく門外漢
には、なわけでさ

科学者や専門家や
ジャーナリストなどは
知識の興味の無い人達に
伝え理解して貰う為に
その目を向け耳を傾けさせる
ことも重要な役割でさ


色々な具材を
鬼沸騰で煮込んだら
何がなんだか判らなく
なってしまう様に

熱量の調節って大事だと
思うんだけど

ねえ?




扠、

醤油の本物と偽物の
違いを簡単に説明すると


丸大豆
小麦

のみを
発酵に時間をかけ
作られたものが
本物で

原材料表示に
脱脂加工大豆とアルコールが
明記されているもの


“脱脂加工大豆”とは
大豆の“かす”を化学調味料などの
添加物で加工したもの

アルコールは“発酵期間”を
短くする為

が、
偽物と
いうことで
表示を見れば簡単に
分かります。




扠々、

では何故
偽物はダメか?と
言えば


味に
関しては
ぶっちゃけ、
個人の嗜好の問題だし

本物の味を知ってるから
本物は美味く
偽物は不味い
というのが正解ってのも
おかしな話なんだけど

偽醤油は
本物とは違い
魚や肉の臭みを
消しきれなかったり
しますが

我々庶民が日頃口にする
解凍物の味気や風味の薄れた
安い魚や肉には寧ろ
合ってたりもするんだよね。


“化学調味料”などの
添加物を長期間大量に摂取するのは
確かに体へ害があるかも
知れませんが

極端な過剰摂取を
する類いの食品でもなく

消費者それぞれに
お財布事情もありますし

安くて不味くなければ
需要があるのは仕方の無いことでさ

結局のとこ、
拘りや気にするしないの問題
なんですよね。




食に関することを
専門分野とする者には
本物指向を訴えるばかりの輩が
多かったりしますが

彼らがホントに
問題とすべきこと
伝えるべきことは

生きる為に不可欠な
食というものに価値観を付け
利益を得る者がいる為に

本物と偽物が在るという
この有り得ない現状を

何とかすることでさ


食に関することだけでは
ありませんが

偽物
を、作る者
に、騙される者
が、悪いのではなく

本物
で、儲ける者こそが
ことの元凶だと

そうは思いませんか?