仕事でお相手をしているカワサキZZR1100C。
ご依頼4項目中の、ウィンカーに関する部分は解決できました。
(多分・・・ )
今度はヘッドライトの不点灯ですが、不点灯が再現しません。
ウィンカー同様、できる事から始めます。
今回は、ジャンクションボックスから引き出しているアクセサリー電源。
現在は常時電源「有」で、USB電源に使用しているそうですが、
常時電源有なので、使わない時にはUSBコネクターを引き抜いて
いるそうです。
以前のブログにも載せましたが、ジャンクションボックスの改造で
メインキースイッチONで電源有にできます。
まずジャンクションボックスを引き出して・・・
アッ! 見つけました。
ジャンクションボックスのコネクターから、端子が抜けてきてます。
色は青/黄の線。 ヘッドライト回路の電源です。(^_^)v
これを発見する前、ヘッドライト回路を追っていて、ちょい不思議な
回路になっている事を確認済みでした。
・ヘッドライト回路の(+)が、テールのヒューズ電源になっている事。
・テールヒューズ電源なのに、ライトスイッチの電源に青/黄の線が
入っている事
そして、今回のジャンクションボックスのコネクターピン配置で、
青/黄の線がテールヒューズ回路のピン位置にあったので、
これで回路構成がすべて整合しました。
そして、ピンが抜け掛かっていたので、これがヘッドライトの不点灯の
原因と考えられます。
抜け掛かっていたけど、ジャンクションボックスの端子とは
接触していた状態で、接触不良を起こすとヘッドライトが不点灯に
なったのではと推測。
抜けていた250型端子は、左の爪が出っ張ったタイプ。
この爪が、コネクターケースに引っ掛かり、ケースから端子が
抜けないためにあるのですが、
コネクターには2種類あって、ジャンクションボックスに使われている
コネクターケースはケース自身に引っ掛かる爪(ロック)があって、
端子が抜けない様になっています。
左の銀色の端子をそのまま使って、ケース側のロックが掛かるように
しても良かったのですが、電線のカシメ部分が施工不良ぽかったので
金属端子に正規の爪の無いタイプに変えて、コネクターの端子上げをしました。
お客様側でヘッドライトスイッチを付けた時に、ヘッドライトヒューズの回路には、ライトリレーがあるので、リレーに関係のないテールヒューズからライト電源を取っていたのだと思いますが、
コネクター端子の差していないピンの中に、リレーを通らない
ヘッドライトヒューズの回路が有ります。
マニュアルの中の配線図を見れば分かるのですが、探しきれなかった
のかな?
ジャンクションボックスをバラシ、
基板を引っ張り出します。
ご依頼にはありませんでしたが、経年劣化するセルのインターロック
リレーを交換しました。
右側のヘッドライトリレーは、使用していないので交換しません。
続いて、ご依頼のアクセサリー電源回路の改造。
元の基板パターンをよく見て、
パターンを一カ所切って、渡りの線をハンダ付けして、改造は終わり。
ジャンクションボックスを元通りにしたら、
アクセサリー電源から引き出していた、USB電源の配線。
無駄に長く、配線途中のアース側ですが、被覆が5cm以上剥げていた
ので、配線を切り飛ばしてコネクターを付け直し。
このコネクター、電源側にオスコネクターを使っていて、ショートする
危険性が有ったので、コネクターのオスメスを逆にしました。
コネクターやギボシ端子は、抜けても極力ショートなどが起きないよう、
電源がある側をメス端子にしましょう。
リヤのウィンカーに、テールランプに入っていたLED球を入れましたが、
リヤウィンカー配線は、3本配線が途中すべて青線で作られていて、
トラブル時に配線状況を判断できないので、
用途別に配線色の異なる電線に変更。
こうなっていないと、接続間違えを発見しづらい。
各配線,回路をすべて接続して、仮の動作確認をし、OKだったので
外装をすべて戻し、エンジン始動まで確認したら、作業は終わりです。
不具合が再現せずに、時間を要しましたが、お引渡しです。
多分再発しないと思うのですが・・・
おしまい