仕事で、DUCATI 250 Mk3のお相手をしました。
こちらのバイク、ご近所ショップさんからのご依頼です。
6Vバッテリーに充電しないから、見て欲しい と言うものです。
こんなメーターが付いており、メインスイッチやインジケータが
ライトケースに付いている、クラシカルな雰囲気を持つ
バイクです。
左キック,左ブレーキ,右ギヤチェンジは、昔のままで
変更されていません。
では見て行きましょう。
レギュレーターは新品に交換してあるらしいです。
レギュに向かって左側3本の配線、黄色,黄色,赤色は
エンジンから来るジェネレーターコイルの配線。
単相コイルでコイル両端が黄色配線、中間引き出しが
赤色配線です。
レギュ右側の2本がDC側の配線で、当然ながら赤色が(+)で
一番右の黒色配線が(-)アースです。
まずコイル側から。
一番左の黄色は、他の赤色や黄色と導通がありませんでした。
2番目の赤色と3番目の黄色は導通が有ります。
次にプラグを外してキックし、3本配線間のAC電圧を測定すると、
やはり一番左の黄色に関係する電圧は0Vです。
アナログテスターだと0Vなんですが、ディジタルテスターだと
電圧が出ます。
これは、アナログテスターに比べディジタルテスターは内部
インピーダンスが高いので、断線部分の抵抗値によっては
電圧が表示される場合が有ります。
クサい時は、アナログ,ディジタル両方のテスターを
使ってみるのも手です。
続いて、レギュレーター。
新品交換済みと聞いていますが、念のため。
調べてみると、コイルのAC側からDC側に向かって、
テスターで導通を測ると、どの回路にも導通がありません。
ディジタルテスターのダイオードモードや、アナログテスターの
抵抗レンジでも、結果は同じ。
測り方間違っている? なんか特殊な回路?
疑問はありますが、私の能力ではこれ以上の調査はできません。
結果をご近所ショップさんに、コイル断線とレギュ不良を報告。
現状のまま対処しようとするなら、大丈夫なコイルを使って、
ホンダの単相レギュを使用し、半波整流で充電してみて、
充電電圧が6V以上得られれば、使えるけど電圧調整機能は
無しになります と説明して、
簡単な作業だったんで、無償で引渡ししました。
エンジンの左カバーを開けて、コイル配線の断線を確認する
事は可能かもしれないけど、このレギュのままでは先に進め
られないだろうな。
おしまい