お仕事でドゥカ モンスターS4RSのお相手 ふたたび | 退職してバイク電装屋

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お仕事でドゥカティ モンスターS4RSのお相手をしました。

 

モンスターS4RS

こちらのバイク、2度目のお相手です。

 

前回は、前の左右ウィンカーが動作しなくなったと言う事で、

その修理でご来店いただきましたが、

  (その時のブログ↓)

 

今度は、左ウィンカーが点灯しっぱなしになる時があり、キーをOFFにしても消灯しない と言う事象です。

 

モンスターS4RSは、ウィンカーのコントロールをメーター基板が

行っており、前回は、動作が大丈夫な後方ウィンカー配線に

前方配線を接続して解決しましたが、

 

今回は同じようにコントロールするメーター基板の後方ウィンカー

ドライブ回路の異常が進展した様なので、

 

メーター基板に頼らない通常のウィンカー回路に変更する事に

しました。

 

前ウィンカー前ウィンカー

後ウィンカー後ウィンカー

お客様ご要望で、(前回もご要望でしたが実現しなかった)ハザード

回路の追加も合わせて実施します。

 

前回なぜ通常のウィンカー回路にしなかったかというと、

メーターパネルのインジケーターを点灯させる回路が面倒だったから。

 

今回はそこも解決しなければなりません。

 

右スイッチコネクター右ハンドルスイッチコネクタ

今までヘッドライトスイッチに使用していた右ハンドルスイッチの

接点を、ハザードに使用します。

 

左スイッチコネクター左ハンドルスイッチコネクタ

左ハンドルスイッチのウィンカー接点は、メーター基板のウィンカー

起動信号のアースする回路を切り離し、通常のウィンカーリレーから

信号を受ける回路に変えます。

 

ネックサイドメインハーネス

本当はいじりたくなかったが、前回同様ここしか接続変更ができそうに

ないので、しかたなくステムネック横のメインハーネスにアクセス。

 

保護テープを剥いで必要な電線を探します。

 

左右のウィンカー回路を探し、その配線にウィンカースイッチからの

左右のウィンカー電圧を掛ける回路と、ハザードスイッチからの

回路を接続します。

 

まず左ハンドルスイッチの配線を切り離し、左右の信号線と左右の

ウィンカーを接続。

 

それと同時に同じ回路の電線を眺めに繋いでおいて、ハザード回路のダイオードに行く方向に電線を伸ばします。

 

ウィンカーリレー

今度は、ウィンカーリレーをタンク下のリレーが並ぶ部分に設置して、

ハザードスイッチ向けと、ウィンカースイッチ向けに配線を流します。

 

今までウィンカーはメーター基板の電源で動作していたので、

ウィンカーリレーの電源は当然ありません。

 

どこから出そうかな?

 

ウィンカーリレーの付いている、私のSS900の配線図と同じ設計に

しましょう。

 

ホーンなどの負荷を供給する回路にしますので、MS4RSだとヒューズ4の負荷(V:ヴァイオレット色)の配線から分岐します。

 

まだ準備をしなければならない回路が。

 

ライトスイッチを操作すると、左右のウィンカーが点滅して、

ウィンカースイッチを操作した時に、片側のウィンカーだけが

点滅するようにするためのダイオードを、用意します。

(画像を撮るのを忘れました)

 

これらをすべて接続すれば、右ハンドルスイッチのライトスイッチを

操作すると、ハザードが機能し、左ハンドルスイッチのウィンカー

スイッチを操作すると、左右が個別に点滅します。

 

改造配線図

回路はこんな感じですが、回路図の左側、メーターのインジケータが

できていません。

 

図左側に緑色の発光ダイオードのシンボルがありますが、

この素子を選定しなければなりません。

 

メーターインジケータ

メーター上側中央の基板マウントしている平面LEDが、ウィンカーの

インジケーターです。

 

メーター裏基板

基板をいじろうかとも思いましたが、

メーターパネル

メーター指針が外せなかったので、基板をいじる事は諦めて、

インジケーターの穴に通常型の5mmLEDを埋め込むことにします。

 

通常のLEDだと、電流を制限する定電流ダイオードを追加するか、

計算した値の抵抗を直列に接続する必要があります。

 

ドゥカのウィンカーインジケーターは緑色なので、当店に在庫が

ありません。

 

いつもの通り、秋月電子に頼むかな。

 

秋月ネットを検索すると、定電流ダイオードを内蔵しているLEDが

あります。 ラッキー!

 

12Vで発光し、順方向電圧のMAXは20Vあります。

これは良い!  (と思ったのですが、後に痛い目に遭います)

 

秋月に発注し、配線接続作業を続けます。

 

ふぅ、結構面倒な作業です。

 

 

 

 

 

 

 

つづく