仕事でホンダ アメリカンダックスのお相手をしました。
こちらです。 アメリカン? ハンドルバーが高いのか?
良く分かりませんが、ダックスです。
「ノーマルに中華エンジンを載せたら、ヘッドライトなどの電球が
パンクするので見て欲しい」と言うものです。
中華エンジンは12V仕様で、電装系は12Vの物にすべて取り替えたけど、電圧が上がる様なんです。
配線図や、取り換えたレギュなどの取説は無しです。 (;^_^A
では見てみましょう。
シート下に付いていたレギュは、4極コネクターの純正同様レギュ
ですが、
外して回路を確認すると、電圧抑制素子と、ダイオードをテスターで当たると、順方向電圧は表示されますが、
本来導通の無い、電圧抑制素子回路と、整流のダイオード回路間に
導通があります。
このレギュはダメっぽいですね。
ただ、レギュによってはテスターでは正否が判断できないものや、
直流印加で確認できない物もあるので、なんとも言えませんが、
2つの回路間に導通があるのは、ダメでしょ。
お客様がもう1個、レギュを持ち込んでもらっています。
こちらは性能は評価できないものの、回路は大丈夫そう。
続いて、配線図なしの状態で、回路構成を確認します。
現状を観察し、メモを取って回路構成を書いていきます。
でも、シート下は非常に狭く、暗く、配線の色は判断しづらい。
バイクが古くて、電線も退色してるし。
しかも、レギュレーターコネクター周りは、その辺にある手近な
電線を使用していて、若葉/赤などニュートラル信号に使っている
電線を別用途に使っているから、どこが正しいのか全然わからん。
アース線は、ホンダは緑だけど、黒を使っているし。
ホンダで黒はDCの(+)です。
で、いろいろ調べながら、少しづつ配線を引き直します。
シート下の画像、左手の親指あたりに見えるのがガソリンタンク。
まず、アース配線を黒→緑に変えます。
お、人差し指付近にある配線、ギボシ端子から電線が抜けました。
何配線か追うと、緑/白はニュートラルランプのジョイント配線。
紛らわしいので、純正色の若葉/赤に直し、ジョイントはやめます。
ギボシ端子が電線から抜けたのは、狭いところで端子上げしている
ので、圧着が上手くできていない。
この後、私も端子圧着で何度も苦労します。
配線調査を進めると、レギュレーター自体もダメでしたが、
配線の構成は、ある部分を除けば合っていました。
レギュのコネクターに接続されている配線は、純正と同じ回路でした。
ではナゼ電圧制御ができていなかったのか?
簡略化のために、レギュの電圧制御素子をツェナーダイオードで
代替していますが、純正は概略こんな感じです。
ジェネコイルの1端はクランクケース部分でアースされています。
反対側は、コイルの中間部分が黄色線で引き出され、ヘッドライトなどにAC供給し、電圧をレギュで制御しています。
アースの1番遠い端は、白線で引き出され、ダイオードを通って
DC供給され、ウィンカーなどに使用します。
黄色を電圧制御すると、同じ鉄心上の白線も電圧が変わるので、
DC電圧も制御できます。
ここで注目してほしいのは、ジェネコイルの1端がアースされて
いる事。
そして、レギュの電圧制御素子の1端も、アースに接続されて
います。
これにより、ジェネコイルの中間とアース側端子に、電圧制御素子が
接続されるので、電圧を制御することができます。
今回のバイクはと言うと、中華製エンジンを使っているので、
ジェネコイルの回路が違います。
このエンジンのジェネコイルは非接地なので、片端アースしたレギュ
では、電圧を制御できません。
コイル両端に素子が接続されないから。
(図には右側に「DC」「AC」と書かれていますが、先に行って負荷に
接続され、アースしていたので、実際には中途半端なDCが供給
されていたと思います)
こんな理由で、エンジン回転数とともに電圧が上がったんだと
思います。
非接地が必ずしも悪い訳ではありません。
排気量が大きいバイクでは、非接地コイルに全波整流を組み合わせて、容量の大きなDC電源とすることができます。
一方、片端接地のコイルは、全波整流との組み合わせはできない
ので、半端整流の小容量DCしか確保できません。
小排気量から大容量DCを取り出そうとすると、パワーが食われる
ので、半端はやむを得ないとも言えます。
初日はここまで。
小さいけど手ごわい。
配線図無いと苦労する。
つづく



