こんにちは。いつもありがとうございます。
商業出版エージェントの にのまえ遼です。
プロフィールに嘘はいけないけど、盛るのはOK。
ただ、あまり盛りすぎるにもダメ。だって信用を失うから…ってお話の続きです。
以前に参加したセミナーで、j実際に会った話なのですが…。
その講師が自己紹介の中で、「これまで4万を超える経営者にアドバイスをしてきました」と言うんですね。
ちなみに、60歳くらいの講師さんです。
4万人にアドバイスをしてきたとなると…。
もし、20歳から経営者にアドバイスをしたと仮定して、
40年間、アドバイスをしてきた計算になりますよね。
40年で4万人ということは…。
年間1,000人の経営者にアドバイスをしてきたことになる。
1年間は365日なので、休みを取らない前提で、
ざっくり計算で、毎日、3名の経営者にアドバイスをしてきた。
う~ん…。
今でこそ、インターネットが広がることで、
20歳でも結果を出して、経営者にコンサルをしている人もいます。
でも、今、60歳の人が20歳だった40年前となると…。
ほんと、20歳くらいの人なんて、経営者に、若造としてしか認識されてなかった。
そして、知識も経験も、社会での結果も出してない若造に、相談してアドバイスを受ける経営者なんていませんでした。
まぁ、有名コンサルティング会社に入っていれば、若くても経営者から相談を受けることはあるでしょうが、20歳だと、そもそも学歴不足で、若造でも会社の看板で経営者が話を聞いてくれるような有名企業には入社できないですもんねwww
百歩譲って、20歳から経営者にアドバイスをしてきたとしても…。
1人の相談にのるのって、やっぱり、最低でも1時間。少し長いと3時間くらいは時間がかかりますよね。
それを、40年間、休みなしで、毎日3名にやってきた。
正直、ありえないですね。
それだけのアポイントが入るとも考えられないし、コーチングでも、NLPでも、潜在意識でも、スピ系でも、ビジネス系でも、人様の相談を受ける仕事をしている人なら分かると思うのですが、休みなしで、毎日、3人の相談に乗るなんて、体力的にかなり難しいです。
ということは、この講師の「これまで4万を超える経営者にアドバイスをしてきました」という自己紹介は高い確率で嘘。
でも…、
もしかしたら、これまでに行ってきたセミナーの参加者も「アドバイスをした経営者」に入れているのかもしれません。
経営者向けのセミナーを頻繁に行っていて、その参加者も加えているとしたら、4万人の経営者というもの納得できます。
しかし、セミナーってのは授業形式で、一方的に情報を伝えるもの。
一方、アドバイスってのは1対1、もしくは、1対少人数で、双方向で情報の授受をしながら、問題を解決していくものですよね。
つまり、セミナーとアドバイスはまったくの別物なので、セミナー参加者を、アドバイスの人数に入れたらダメ。
これ、盛ろうとしすぎて失敗する、典型例です。
盛ろうという意識が強すぎて、嘘との境界線を超えてしまうパターンね。
「えっ!出版社って、そんな些細なところまで計算しながら考えるの?」と思うかもしれませんが…。
出版業界の人は、高い確率で、私と同じように計算をして考えます。
その著者の本を出すのに300~400万円の投資をする立場なので、私より、もっと冷静にプロフィールを見ているといっていいでしょう。
これまで実際にあった例で言うと…。
「30歳で独立、40歳で、これまで2,000社以上のコンサルティングを行ってきた」というプロフィールの中の一文を見て…。
「10年で2,000社ってことは、年間200社ですよね。
コンサルの内容や形態にもよると思うのですが、一年間でそんなに、沢山の企業コンサルってできるものなんですか???」って、相談(質問?)を出版社の人から受けたことがあります。
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ちなにみ、弊社が提出した企画書の著者に突っ込みを受けたわけでなく、うちが関連会社にコンサル会社があるので純粋に相談されたので、誤解の無いように(;’∀’)
銀行が、300~400万の融資をする際でも、
決算書や事業計画を見たり、資産や取引先の確認をしますよね。
そうやって、回収の可能性が高ければ、融資(投資)するのです。
しかも、未回収にならないように担保まで抑えて。
出版社は、本が、もし、売れなくても…。
本を作るのにかかったコストを、著者に請求することは有りません。
というか、出来ない(;’∀’)!
物理的担保なしで、数百万を投資する立場なので…。
ある意味、銀行よりシビアに著者のことを、目利きしていると言ってもいいかもしれません。
だから、盛るのは良いんですけど…。
盛ろうという意識が強すぎて、今日の事例だと、「セミナー参加者にも教えているのだから、アドバイスをしたのと同じだ」って感じで、過大解釈して、盛ると嘘の領域線を踏み越えてしまうと、出版社の信用を失ってしまうことになりかねないんですね。
ということで…。
盛るのはOKなのですが、盛るのダークサイドに落ちないよう、気を付けましょうね。
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