平成30年11月4日白鳥庭園の茶室清羽亭での催しのしつらえを承りました。
久々に清羽亭へ伺い、15年ぶりくらいでしょうか、覚えているつもりでも各室の細部など

下見のときに「あ、そうだった」と思い出すこと多々。備忘録を付けておきませんと!

 

 

今回は矢印の4つの茶室のしつらえです。

お茶会ではなくお香の会でそれも新しい試みとしてリアル組香というか、

各部屋ごとに異なった香りを聞いて行くスタイルだそうです。

最後の問題は渡り廊下を進んだ先の立礼席で出されるとか。

広々とした清羽亭にある5つの茶室を隈なく拝見できますし

移動があれば足もしびれませんね!

初心の方が香道に触れるには適した試みです。

この企画を立案なさったのは志野流香道第二十一代目家元継承者蜂谷宗苾若宗匠、

流石ですね。

 

しかしまず「お香の席に花?」とびっくりしました。

普通香席に花は入れないと聞いています。香りの邪魔をするからですが

今回は「入れる」とのことで各室に割り当てられた源氏物語の女性たちのイメージで

床の掛物、花入、花、伏せ籠に掛ける衣装のしつらえを組み立てていきます。

 

広間一の間 空蝉の間 十畳に上段付 九尺床

 

 

掛物 雪月花 筆 慈眼寺 山崎了昭 

 白居易の「雪月花時最憶君」ですね。

 本当は恋人でなく部下のことを指して詠んだ詩とのことですが。

花入 唐銅木瓜 花 白玉椿 榛

 

 

大人、人妻のイメージでダークな色調、シンプルな意匠ののきものをという指示をいただいてますので

黒地に金彩の訪問着を。

 

二の間 十一畳半に六尺床

こちらは通路とのことで一の間の控え的な扱いで軸のみ。

 

 

掛物 高雄 筆 渡辺清 江戸後期の尾張藩の絵師

 紅葉の名所である高雄山の図です。

 

汲江軒 紫の上の間 四畳半 原叟床

今回は紫の上の幼いころのイメージということです。

 

 

掛物 和光 筆 植松雅房 松月堂古流のお家元、お公家さん

 老子の言葉 和光同塵より

花入 笛掛花 宗徧流正伝庵 伊藤宗和作

花 踊り小菊

 

 

伏せ籠の衣裳はピンクの中振袖 十三参りに誂えられた折鶴の意匠で

襦袢にまで豪華な刺繍がたっぷりの贅沢なお拵えです。

こちらはこの企画のディレクターさんから拝借しました。

 

澄蘆 夕霧の間 二畳台目

 

 

掛物 清寂 筆 堀内不仙斎 表千家堀内家十代

花入 未了籠 宗徧流正伝庵十四代宗玖好

花 西王母

 

ここで籠に椿!と驚かれた方はお茶人ですね。

今回はお茶ではありませんから。

 

 

伏せ籠の衣装は友禅の茶屋辻訪問着、淡い色の儚げなきものという指示をいただいて。

 

以上四室のしつらえ、いつもは自分の好みでずんずん道具組が出来るのですが

今回は若宗匠の指示のもと、昔取った杵柄、元職スタイリストに戻った気持ちでしつらえました。

まずお茶ではないということ、三人の女性のイメージを若宗匠からいただいて極力それにそったもの。

読みやすく分かりやすい文言で

茶室小間に慣れていない方が一度にたくさん入室する=置き花入は蹴飛ばされる心配あり(いやほんと)、

それでなくとも花を触る方、知らないうちに花の形が変わるので広間以外の花は一輪のみで

少し角度が変わっても差しさわりないもの。

きもの

伏せ籠に掛けるので肩にも図柄のある訪問着から選びました。

 

初めてのことでとても心配したのですがお客さまにも好評、

若宗匠からもお褒めいただき一安心いたしました。

 

また機会があればこうしたスタイリスト仕事もしたいですね。

今回の軸、花入、きもののうち折鶴の中振袖以外はスタイリスト私物です。笑笑

訪問着にはどんなに素敵な香が焚き染められているでしょうか。

 

 

 

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