<司馬師>
 
天下統一の前に、
司馬懿が皇位を世襲させることを
確認したい陽善は、
またしても、
呉討伐を取りやめさせる
 
司馬懿の天命が尽きるまでは
することがないので、
威名「妖言惑衆」の上奏を行い、
司馬一族と身内の官位を上げ、
政権の安定を図る。
 
陽善は大司馬、
息子の陽彪が丞相なのは、
劉循の頃から変わりないが、
新たに、
孫の陽業が大将軍に就任する。
 
また、女婿の姜維陳泰が、
驃騎将軍、車騎将軍となる。
 
「我が一族の専横もここに極まれり
 と言ったところか」
 
257年3月、
秦の二代皇帝、司馬懿が病死する。
息子の司馬師が後継し、
秦の三代皇帝となる

「これで秦は、
 司馬氏によって世襲されることが、
 国の内外に明白となった」
 
陽善(公淵)、88歳
君主内政重臣、大司馬、一品官
相関図
 
反乱から、すでに二十三年、
88歳になった陽善は、
最後の大仕事に取り掛かる。
 
特権を使い、呉へ降伏の勧告に赴く
 
「蜀の降伏で呉に移った
 孔明の息子の諸葛瞻を
 死なせるわけにはいくまい」
 
陸抗との舌戦を制し、
孫休に秦への降伏を決断させる
 
 
257年8月、孫休軍が滅亡
 
秦軍が天下を統一する!
 

 
陽善は、息子の陽彪を連れ、
中華の外に交渉の道を求める。
 
「泰平の世で広い世界を見、
 この国を豊かにするのだ」
 
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秦が晋だとしたら、
陽善は楊駿というところだろうか。
 
いずれ陽氏一族は
滅ぼされる運命なのか…
 
またしても、長かった…
67年かかってしまったか。
 
董卓→公孫瓚→呂布→曹操→劉備
→袁紹→袁尚→劉表→劉琮→曹操
→馬騰→馬超→曹操→劉璋→劉備
→劉封→陽善→劉循→司馬懿→司馬師
 
君主を見捨て、欺き、弑し、奪い、
陽善は陽虎を越える大悪人となった。
 
曹魏の天下を覆し、
曹操を倒すこともできた。
 
ちょっと疲れたね、
次は、歴史に流されるだけの人がいいな。