もうすぐ嫌~なことが控えているのでブログで現実逃避をしています。
お暇な方はお付き合い下さい。
あれは結婚してからすぐの事でした。
舅はステージ4の癌で余命を伸ばす為に都会の病院で治療を受けて癌を克服しようとしていました。
しかしそこはインチキ病院だったのです。
ハイエナたちはそこがインチキ病院だとは知らずに治療さえ受ければ舅が治ると期待していました。
その治療とはサリ〇マイドを二回に分けて点滴するというもの。そうすることで毛細血管を破壊してがん細胞が増殖できなくなると言われていました。
これ、聞く人が聞いたらどこの病院かすぐに分かりますね。ちなみにこれは今からもう20年ぐらい前の話で今ではその治療は行われていないそうです。その病院があるのかどうかも謎。
舅の先が長くないから生きてる間に孫が見たいと急いで息子を結婚させたもののそれはあくまで形だけの結婚だった。
住む場所を確保して入籍をしたものの、披露宴はしなかった。
ハワイで舅と姑とハイエナと私だけの挙式をする予定だったが舅の調子が悪くなったので中止になり、その代わりに提案されたのが近所の写真館でウエディングフォトを撮るというものだった。
私としては舅の具合が悪いのに「結婚して幸せです」なんて思えなかったのでこの申し出には非常にストレスを感じました。写真として残してしまったらきっと一生写真を見るたびに「あの時舅は具合が悪かったのに自分は着飾って笑っていた。そんな私を具合の悪い舅はどう思っていただろうか」と自分を責めてしまいそうだった。
ウエディングフォトを撮りたいと言い出したのは姑だった。
姑と同じ会社の人の娘さんが某写真館でウエディングフォトを撮ってすごく良かったと職場で自慢されて「だったらうちもやるわよ!」と言う流れで決めたそうです。私にとってはいい迷惑です。
そこはウエディングフォト専門店で撮影プランはピンキリだった。
私はハイエナから撮影プランのプリントを見せてもらった。
もうあまり覚えてないけど和装のみ、洋装のみ、和装、洋装込みなどと別れていて撮影枚数に応じて値段が違う設定だった。
姑は「せっかく撮影するんだから一番いいプランにしましょう!」
と一番高いプランを勝手に決めてきた。
支払いはうちですよ信じられない。
それで、和装をするから専用の化粧がしっかり入るようにと専用のエステも一緒に勝手に申し込まれたんです。
それだけで確か一万円ぐらいしたような気がする
それでですね。
撮影前に衣装を決めに行かなきゃいけないと言われて、ハイエナが休みの日に私のパートが終わってから姑宅まで姑を迎えに行って三人で一緒に写真館を訪れました。パートとはいえ体力勝負だったのでしんどかったですよ。
そもそもなぜ息子夫婦のウエディングフォトの撮影に姑が憑いてくるんでしょうか。
結婚したのは私ですよ。
それなのにどうして姑が我が物顔で仕切ってくるんですか。
と疑問で一杯でしたが私は結婚したばかりだからとりあえず大人しくしておこうと従っておきました。
写真館に入るとメガネをかけたショートカットのおばさんと顔が長いおっさんが出迎えてくれました。
そして席に通されてカタログを見せられて
おばさん「〇〇プランですからまずは和装をどれにするか決めましょう!」
おっさん「これはタレントの〇〇〇〇さんがこの前着られた衣装ですよ。従来の着物とは違ってドレスの要素も入っています。これなんていかがでしょうか?」
私「これいいですねー(面倒だから勧められたものでさっさと決めたい)」
姑「あら!そんなのダメよ!!!もっときちんとしたものはないのかしら~?」
おばさん「それでは実物を見られますか?」
姑「そうね!見てみるわ!!」
なんでお前が見るんだよ
おばさん「まずは新郎さんから決めましょう。基本のプランだったらこれだけですがオプションで袴をつけるとぐんと良くなります」
おばさんがオプションを見せると
姑「あら~!いいわね!!これにするわ!!」
そして私の和装選びは白無垢と色のついた着物の二種類だった(語彙力無くてすみません)
姑は
「ああもう赤でいいわよ!!日本人なんだから赤い着物にしなさい!!!ねえ赤はないのかしら!!」
と言い、おばさんが出してきたのを見るなり
姑「それでいいわ!!」
と勝手に決めました。
おばさんは「撮影の時には足袋を持ってきてください」と言いました。
それからハイエナのタキシード選び。
姑はタキシードには興味がないのかあっさり勧められたものに決めた。
ハイエナは「いいなあ」と言うだけだった。
この調子なら今日は早く帰れるかな、と思っていると私のドレス選びが始まるなり
「ちょっと!!さっき見たカタログにあったケープが後ろに長ーいやつはないのかしら!私はそれがいいわ!!」
と言い出した。
だから、何で姑が決めるの?
おばさん「あれはオプションだから別料金になりますよ」
姑「お金がかかるんだったらいいわ!!」
いやあなたさっき息子さんにはオプションをつけましたよね?
店員は「まずは白のウエディングドレスを決めましょう」と言って白いドレスがたくさんかかっているところへ案内された。ざっと見て20着ぐらいあった。
そして「これなんていかがでしょう」と何着か出されたものの
「うーん、これはいまいちねー」
「もうちょっといいのはないのかしらー」
「これは地味すぎるわねー」
「あらこれは変ね!腕のひらひらがおかしいわ!!」
とまるで自分の物を選ぶかのように口を出してきた姑。
私は私のウエディングドレス選びなのに全く口を出す隙がなくてただひたすら姑の品定めに付き合いました。仕事の疲れだけでもしんどいのに姑のワガママにも振り回されて一体何の罰ゲーム?
それから姑がいいと言ったものを三着ほど試着した。
姑は店員さんからの「お似合いですよ」「清楚ですね」「かわいい」という声をかき消して
「これは地味ね!」
「これは似合わないわね!!」
「うーん、いまいちねー」
とひたすら否定をしていた。
それでなかなか決まらなくてイライラした。私はドレスなんて何でもいいからさっさと姑から解放されたかった。どうせ冴えないんだから何を着たって同じだ。早く帰らせろ。こっちはパートで疲れとるんじゃい。
結局私が「これでいいんじゃないですか」と「清楚」と言われたドレスにしようとするとハイエナが
「それは地味すぎるで!!何か昭和の花嫁って感じで!!」
とまた余計な口出しをしてきて、結局ハイエナがいいと言ったものに決まった。
ああ疲れた、と思っても今度は色のあるドレス選びが始まった。
何着か見せられたけどどれもパッとしなくてやっぱり小さな写真館だから品ぞろえが良くないなと不満に思いながらもこの中で決めようかとすると店員さんが黄色のドレスを出してきた。
「黄色を見せて下さい」
と言うと試着することになった。
試着してみると黄色は難しい色だなと分かったものの、もう疲れていたのでこれで決めてしまおうと思って姑に試着姿を見せると
「あら黄色は変ね!!!どこの乞食かと思ったわよ!!もうちょっといいのはないのかしら?」
とバッサリと切られてしまった。
「ほらあそこに青があるじゃない!!!あれなんてどうかしら?」
店員は青いドレスを出してきた。
見ると幼稚園の頃に読んだおとぎ話の絵本の中で意地悪な女が着ていたような古臭いデザインだった。
私はそれを試着した。
姑はまじまじと私を見て
「うーーーーーーーん、これはどうかしらねーーーー。私が青が好きだからねーーーーー。でも似合わないわね!!次!!他にはないのかしら?」
何かいちいちいちいちカチンとくるんだけど????
すると店員は胸元に大きなユリの花がついているクリーム色のドレスを出してきた。
全体的にゆるやかで優しい感じ。
何よりも胸元のユリが可愛い。
ここのラインナップの中ではマシな方。
試着してみると、いい感じ。
「これがいいな」
と言うとハイエナも「いいなぁ」と言ったので店員さんが「じゃあこれにしましょう」と言った途端
「ダメよ!!!それはおかしいわ!!!もうちょっと他にはないのかしら?ほらさっき着た青なんてどうかしら。私は青が好きだからね!!もう一度着てみなさいよ!!!」
そして青を試着するなり
「これにしなさいよ!!やっぱり青が一番いいわね!!!青が一番感じがいいわ!!!」
と言って私は青いドレスを着ることになりました。
衣装が決まると店員さんがお茶を出してくれました。
そして姑は「トイレはどこかしら」と言って店員さんに場所を聞いてトイレに行きました。
するとおっさん店員が
「本当のお母さんですか?」
と聞いてきたので
「いいえあれは夫の母親なんですよ」
と言うと
「ああそうでしたか。ここに入って来た時にはまるで本当の親子のように見えましたよ。だからあなたのお母さんと来たんだと思っていました」
と何とも不愉快なことを言われてムカつきました。
その日はヘトヘトでしたが姑宅に寄らされてでまずい飯を食べてからアパートに帰りました。ちなみに次の日も私は仕事
それから撮影日が近づき、写真館でのエステの日がやってきました。
私はその日もパートでヘトヘトだったんですが2時に上がって3時には写真館に行ってエステを受けました。
それがまたさすが姑の選んだ店だなという感じで、まずエステをしてくれた人が愚痴っぽくて
「私は彼氏もいないのにこの仕事をしてて、一体何をしているんだろうって毎日車の中で泣いてしまいます。友達もみんな結婚していった」
と言われて何だか嫌な気持ちになりました。
結婚に関わる仕事をしている人が花嫁に向かってそんなことを言ったらダメでしょう・・・。こんなことを言われたらなんと返していいか分からない。
でも「これからですよ!」と励ましておきました。
それで顔中に何かを塗りたくられて艶があると言うよりはラードを塗られたような仕上がりになった上に
「化粧はしなくてこのままでいいですよね?」
とラード顔のまま追い返されました。
エステの後ってそんなもんなの?
それでそのままアパートに帰れずにまた姑宅に泊まらされました。
ハイエナがお風呂に入り、私が一人でテレビを見ていると舅が入ってきて私の顔を見るなり
「りんごさん!あなたそれでもエステに行ったのか。エステをしたようには見えないぞ!!!」
とけなしてどこかへ行きました。
そもそもこの結婚は私の意志ではなくてハイエナの親の意思で決まったものだし、ウエディングフォトを撮りたいというのも姑の意思であって私の希望ではないし、お店とドレスとエステをすることを決めたのも姑。
そして店員からはエステ中に愚痴を聞かされ。
その結果それでもエステに行ったのか発言。
世の中には普通に自分の意志で披露宴をあげて自分の選んだドレスを着た人たちがたくさんいるというのに私の結婚は一体何なんでしょうか。
長くなったので撮影編はこちら