過去のお話です

 

 

ハイエナと結婚したらハワイで挙式をあげる予定だったものの、癌である舅の体調が悪化したため近所の写真館でウエディングフォトを撮影することになった私。

 

しかし息子命の干渉束縛命令大好きな姑からの口出しでドレス選びは姑に仕切られてしまい私は姑の着せ替え人形になった。

 

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まるで姑の物を選ぶようなドレス選びから一週間後の土曜日の夜に私は姑宅に泊まった。

 

 

その翌日は写真館での撮影を控えていた。

 

 

舅は具合が悪いと言って私達とは一緒に食事をとらなかった。

 

 

夜中に舅が何度も嘔吐している気配がした。

 

 

舅がそんな状態なのに晴れ舞台の撮影をするのは気が引けた。

 

 

翌朝、舅は

 

 

「私は今日は体調が良くないから一緒には行けない」

 

 

と言って庭で写真を撮りたいと言い、ハイエナと私、私だけ、ハイエナと姑、ハイエナと姑と私、の写真を撮った。

 

 

 

それからハイエナの車で姑と三人で写真館に行った。

 

 

なぜ姑が憑いてくるのか全く分からなかったけどもう仕事だと思って割り切った。

 

 

中に入ると写真を撮影する人が挨拶をしてきたので挨拶をしてから私とハイエナは着替え室に行った。

 

 

ハイエナの着替えはすぐに終わったが私はメイクに時間がかかった。

 

 

まずは白無垢を着せられた。

 

 

私は顔が恐竜と狐が混ざったような感じなんだけど白無垢を着るとただの厚化粧の狐にしか見えなかった。どこまでも不美人。

 

 

撮影する場所に行くと舅が来ていた。大丈夫なんだろうかと気になった。

 

 

すると姑と舅が話しかけてきた。

 

 

ムスコン「あなた、かつらは重たくないのかしら?」

 

 

「そんなことないですよ」

 

 

「ムスコンさんの時は重たかったからなぁ」

 

 

ムスコン「そうよ!私の時はかつらが重たくてねぇ、私は首が痛くなったのよ」

 

 

そんなの知るかよ。お前の過去に用はないムキームキームキー

 

 

あなたの時って一体何年前ですか?

 

 

その頃と比べるとかつらも改良されて軽くなっているでしょうよ。

 

 

ムスコンの時が重たかったから嫁の時も重たくあってほしいと思っているとしか思えない。

 

 

 

その時店員が待ち時間なら撮影してもいいですよと言い、舅は私とハイエナの写真を撮った。

 

 

 

店員さんが舅とハイエナと私の写真を撮ってくれた。ムスコンは私には近寄らなかった。

 

 

ロールスクリーンを背景に何枚も写真を撮った。

 

 

カメラマンからは何度も笑ってと言われて、

 

「いくら笑って欲しいと言っても決して笑ってくれない人もいるんですよ」

 

 

と圧をかけられた。

 

でもカメラマンの背後で肩を寄り添い合いながらこっちを見ているムスコン夫婦を見るとどうしても笑えなかった。

 

それでも無理して笑った。

 

何で義両親に見張られながらウエディングフォトを撮らなきゃいけないんでしょうか。

 

一体何の苦行ですか。普通こういうのは幸せいっぱいな気持ちで撮るものではありませんかーーーーーーーーーぼけーぼけーぼけーぼけーぼけー

 

 

やっと白無垢が終わったと思ったら今度は姑が決めた真っ赤な着物に着替えさせられて撮影した。こんなダサいの嫌。

 

 

これまた色んな背景で何枚も取って疲れた。どうらんを取ってもらう時、雑にされた感が否めなかった。

 

 

それから白のウエディングドレスに着替えた。髪型も変えてもらったがメイク担当のおばん二人組の仲が悪くて口論していた。髪型とメイクをどうするかで揉めていて二人が違うことで私に同意を求めて来るので返答に困ったゲロー

 

 

こういう時は新婦さんが気分よく過ごせるように気を遣うのがプロではありませんかーーーーー真顔

 

 

でも姑の選んだ店だからそれなりの人しかいないんでしょうねーーーーーーー真顔

 

 

それで迷ったけど髪が長い方のおばんの意見と取り入れると、もう一人のショートカットのおばんは控室の方に消えて行った。

 

 

ヘアセットとメイクが終わって撮影に入るとまた何度も笑ってと言われて顔が引きつった。

 

 

カメラマンに「今意識しすぎて口元が固まったからもう一度笑って」と言われてイラっとしながらも笑った。とても不自然な笑顔だったと思う。

 

 

写真撮影の間に、ムスコンとショートカットのおばんがマウントを取りあっているのが聞こえた。

 

 

ショートのおばん「まぁ~、私は娘の結婚式でね~、ハワイに行ったのよ~。娘が招待してくれてね~、お金は全部娘が出してくれたのよ~」

 

 

ムスコンはずっと「ふうん、ふうん」と言っていた。勝てないと思ったんでしょうね。

 

 

模型のウエディングケーキが出てきてウエディングケーキ入刀の写真を撮った。舅が「ウエディングケーキ入刀だな」と嬉しそうにしていた。

 

 

何枚も背景を変えてやっと撮影が終わったと思ったら今度は姑が選んだ真っ青なドレスに着替えてまた髪型を変えてもらった。

 

 

しんどかったけどこの頃はまだ健康で無理がきく体だったので頑張れた。今なら気絶しとるわ。

 

 

着替え終わって出るとハイエナが「けばいな」と言った。いちいちうるさい男。

 

 

それから何枚も写真を撮って何度も笑え笑えと言われて一体何の拷問だと思った。

 

 

カメラマンが「旦那さん奥さんの後ろから手を回して」と言ってハイエナがその通りにしたんだけど私は義両親の前でそんな恰好はしたくなかったので嫌だなと思って見ると舅と姑はぴったりと身を寄せ合ってこっちを見ていた。気持ち悪いから止めて欲しいと思った。

 

 

メイクを落としてもらって着替えてようやく帰れる、と思ったら姑が

 

 

「うちでご飯を食べて行きなさいよ~」

 

 

と言って来た。正直もう解放して欲しかった。

 

 

数週間後、写真を選ぶためにまた姑とハイエナと三人で店に行った。

 

 

お店の人がデータを見せてくれてここから何枚選べると言われて私の写りが良さそうなのをハイエナと選ぶと横から姑が「こっちの方がいいんじゃないかしら~?」とわざわざ私の写りが悪い物を選べと言うのです。

 

 

そんなの無視すれば良かったんだけどこの頃はまだ人間の心が残っていたので「じゃあそれにしましょう」と言って写真はすべて姑が選んだ写りが悪い物になったゲローゲローゲロー

 

 

何枚かは姑と舅の結婚写真と全く同じポーズの物を選ばれてまるで姑と舅の結婚式のやり直しをされたようで本当に嫌だった。

 

 

「これはハイエナとりんごさんがまとまっている感じでいい」とか逝ってたけど全く同じ写真をお前持ってるだろって思った。

 

 

ドレス選びから写真選びまで姑に口出しをされ続けて本当にしんどかった。

 

 

こんなの私の結婚じゃない。これじゃまるで姑の結婚だ。

 

 

 

 

そして後日、ハイエナから「おとんが結婚式の写真を撮った時にカメラでも撮っててくれた奴ができたで!おとんが現像したんだって!!」と言って写真を20枚ぐらい貰いましたが・・・・

 

 

私がいない時に撮ったであろう写真の中のムスコンはどれもハイエナにぴったりとくっついていた。中にはハイエナの背中におっぱいをぴったりくっつけているんじゃないかと思うようなものもあった。どれもこれも息子との距離が近くてまるでハイエナは私の物よと言わんばかりのゴミ写真だった。

 

 

やがて舅が入院した頃にアルバムが完成した。もちろん三人で写真館に取りに行かされましたよ。もうすべてが拷問ね。

 

 

姑は何を思ったのか「お父さんに見せに行こう」と言って具合が悪い舅の元へ私たちを引き連れて持って行ったゲローゲローゲロー

 

 

私としては具合が悪い人に見せるものじゃないと思ったのでこれもまた嫌がらせかと思った。舅は具合が悪そうにアルバムを見て「ムスコンさんの母親にも見せないといけないな」と言って口を閉じた。具合が悪そうな舅に晴れ姿を見せたら絶対に良くは思われないだろう。私も心苦しかった。

 

そして舅が亡くなるとムスコンは「三人(私、ムスコン、ハイエナ)の写真と結婚式の写真を棺桶に入れましょう」と言い出した。

 

 

私は止めたけどムスコンは言うことを聞かなくて葬儀屋を押し切ろうとしたけど反対されたとハイエナが言っていた。

 

 

どこの世界に結婚したばかりの息子の嫁のウエディングフォトを舅の棺桶に入れようと言う姑がいるんですかね。

 

 

そしてアルバムは姑の管理下に置かれ、ハイエナが「あんたの顔の所はくり抜かれておかんの写真が貼ってあるで」と笑いながら言った。あの姑なら本当にやりかねないなと思った。

 

 

色々とケチが付いたいわくつきなウエディングフォト撮影忌になって本当に嫌でした。もともと結婚に夢は持っていませんでしたが現実はムスコン姑にいいようにされてきつかったですね。

 

結婚に夢を見られた人が羨ましいです。

 

それではまた!