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工場見学会の感想~亀山工場編2

こんにちは! たく兄ぃです。

昨日に引き続き、シャープ亀山工場を見学した感想を記します。

見学内容は以下のように盛りだくさん!

①液晶パネル生産工程 →昨日の記事 をご覧ください

②液晶テレビ検査工程

③屋上および水上太陽電池システム

④ガスエンジンコジェネシステム

⑤燃料電池システム

⑥制震ダンパーシステム

⑦その他随所に見学ポイント多数


全部を紹介するときりがないので、面白かったところだけにします。

②液晶テレビ検査工程

組付工程等は見せてもらえず、テレビの形になった製品を検査・調整する工程のみ見せてもらえました。

40インチくらいでしょうか。全く同じ形の液晶テレビがコンベアに乗って流れています。

検査工程はいくつかに分かれていて、まずは検査員の女性がテレビの背面に立ち、様々な端子を取り付けていろんな画像を映しては肉眼でそれをチェックしています。私が見たときにはちょうどアンパンマンが食パンマンと飛んでいるところでした。なぜテレビの背後でチェックできるかって? テレビの正面側に鏡が置いてあるのです。画像チェック用なので、高精度な鏡とのこと。肉眼でというのが意外でしたね。おそらくドット落ちとかは別の検査工程で既に済んでおり、後は人の目で確かめるということだったのでしょう。

次にコンベアは暗室へと続き、一定画質に自動で微調整したのち、壁のある恒温室に入り、ここでも女性作業員がいくつか検査します。

見学の最後はバリチェック工程。手袋をつけて主に成型部品部をなで、バリが出ていないかチェックします。ここにも女性作業員の姿が。結局男性はひとりもいませんでした。検査工程という性格からでしょうか、力仕事はなく、女性が活躍できる工程だと感じました。


自動車の製造ラインと全く違うと感じた点は、一種類の製品しか流れていなかったこと。自動車の場合は顧客の要望に合わせてオプションやカラーを選択して組み付けなくてはならないし、効率的な生産のためひとつのラインに様々な車種を流しています。そのため、全く同じ仕様の車が続けて流れてくることはほとんどないです。

一種類のテレビしか流れてこないということは、完全ルーチンワークになってしまい、作業員はちょっと苦痛かも。いろいろ流してあげればいいのになあと思いました。たまに旗艦モデルのXSシリーズの65型なんかが流れてこればきっとテンションもあがるはず!
(私が工場実習していたときは、パトカーが流れてくるだけでテンションあがりました。あの色はどう見たって目立つし、特殊な仕様が詰め込まれていましたからね。)


③屋上、壁面および水上太陽電池システム

シャープといえば液晶のみならず、太陽電池も有名ですよね。自社製品をふんだんに使った太陽電池システムがどーだとばかりに屋上に設置されていました。

面白かったのは、シースルー型太陽電池。適度に光を通すので、窓ガラスに設置すれば明かり取り、目隠し、遮熱、発電の一台4役。工場壁面のガラス壁(窓と呼べないくらい大きい窓)にふんだんに使われていましたよぉ。

あと、水上太陽電池システムは、水面に設置することで水の蒸散も抑え、砂漠化が進む乾燥地域に向いていそう。


④ガスエンジンコジェネシステム

こちらは都市ガス13Aを使った18気筒V型レシプロガスエンジンとその排熱をお湯などにして有効利用するコジェネレーションシステム。

レシプロエンジンのため、相当うるさいです。説明員の声は拡声器を使用しているにもかかわらず全く聞き取れませんでした。見学に参加した弊社安全健康推進員の女の子は、「これは隔離だぁ!」と叫んでいましたね。


⑤燃料電池システム

日本最大級の溶融炭酸塩型燃料電池。都市ガスを改質して水素と一酸化炭素の混合ガスをつくり、燃料電池に送ります。都市ガスが燃料のためCO2が出ますが、内燃機関では達成し得ない高効率で発電できることがメリットです。


③太陽電池システム、④ガスエンジンコジェネシステム、⑤燃料電池システムは協調して工場内で使う電力を供給しています。

また聞くところによると、工程内で洗浄に使われた水は、100%回収・浄化し、リサイクルしているそうですよ。


さて、以上がシャープ亀山工場の紹介と感想です。目で見たことを文章で伝えるのは難しいですが、少しでもイメージが湧いていただけたら幸いです。

工場見学や展示会の見学は、エンジニアにとって非常に役に立ちます。というか必須です。自分の専門分野にとらわれず、時間の許す限り他分野、他業界へと視野を広げましょう。大学で学んだ数年間分の専門知識なんて、社会に出るとそれだけではほとんど役に立たないです。それを軸とし、必要な他分野の知識も貪欲に獲得しなくては成果は得られません。ちなみに私は化学系出身ですが、現在の業務はウェブハンドリング装置開発に関するものです。材料力学、メカトロニクスなど化学と関係ないことを猛勉強中です。

自分の専門性を他分野と有機的に結びつける能力は、あなたの創造力を何倍にもしてくれるはずです!


視野を広げる重要性が分かった! 見学会や展示会も行ってみる! と少しでも思った方は、最後にどちらかお好きな方を押してくださいね!

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