500SS(H1/逆車)レストア:【完】“古い”という意味 | M.B.A.E.S

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『現在製作中の車両』・『現在販売中車両』・『過去の販売車両』の作業内容を記した記録です。

 

 

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静岡県浜松市中央区法枝町272-1

TEL/FAX 053-569-8811 営業時間:AM10:00~PM8:00(木曜日定休)

 当店販売両 ⇒ https://www.goobike.com/shop/client_8201743/showroom.html

 

 

 



完成です!!

 

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私の好きなビュー 

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気の強い女が怒って待っているような雰囲気を醸し出す。それが500マッハ!!







 ~~ エピローグ ~~

水冷のエンジンと比べれば、空冷のエンジンはシンプルだ。
四気筒エンジンと比べれば、単気筒~三気筒エンジンはシンプルだ。
4サイクルエンジンと比べれば、2サイクルエンジンはシンプルだ。
『シンプル=簡単』
ということになる。
しかし、そこに“古さ(ふるさ)が加わるとそうでもない・・・。
古さとは単純に製造・販売されてから経過した年数でもあるが、それ以外の意味合いもある。

昔、「数件のバイク屋で何回直してもオイル漏れが治らないというエンジン修理の依頼を受けたことがある。
見るからにガサツな組み方を見て、「ウチで普通に組めば直るだろう・・・」と思った。
エンジンを開けてみると、“ベース・ヘッド共にガスケット面の平面が出ておらず“センターOリングは一度嚙み込んだものを液ガスを塗って再利用していた。
修理を終え納車して、オーナー様に慣らし1000Km走行をしてもらい再入庫。
点検・微調整・最終チェックをして再納車した。
数日後、
「全然直ってねーじゃねーか!!それに前より酷くなってるぞ!!どうゆうことだ!!
激高したオーナー様から電話が掛かってきた。
すぐさま車両を引き取りに行き、平謝りで直すことになった。
漏れたオイルを綺麗に洗い流し試乗。200キロほど走行すると滲みが現れた。
そこから高回転で連続走行すると、よりオイルが出てきた。
シリンダーベースから漏れてきているように見えたので、ベースガスケットを交換して試乗した。
しかし、200キロほど走行すると再びオイルは漏れた。
原因箇所をシリンダー本体と判断し、シリンダー単体にして、くまなくチェックした。
すると、製造過程でのミスである『巣穴』があった。

(あくまでも私の推理だが)
・この車両は新車の時から『巣穴によるオイル漏れ』をおこしていた
・当時、直したかとうかはわからないが、オーナーは乗らなくなった
・乗らない期間に、『漏れたオイル』・『汚れ』・『アルミの腐食』などが偶然にも重なって巣穴を少し塞いだ
・十数年の時を経て、前のオーナーが手に入れて乗るようになる
・「オイルが少し漏れるけど」「修理したけど直らない」と承知の上で現オーナー様購入
・何店舗かのバイク屋に複数回直してもらうも直らず
・ウチに修理の依頼が来る
・“ガスケット面”“センターOリング”“シリンダー巣穴
←気づいていない”の計3カ所からオイル漏れ
・ウチでの作業で“ガスケット面・センターOリングからのオイル漏れ”は直ったが、分解洗浄時に巣穴を塞いでいたゴミを完全に除去したことにより、巣穴全開になりオイル漏れが酷くなってしまった・・・


その事をオーナー様に説明したが、
「新車のときからオイルが漏れていたなんてありえねぇだろ!?
「メーカーがそんな欠陥車を売るハズねぇだろ!?
「おめぇーのトコが何か失敗したんだろ!?
(オイル漏れ)止めるっつたんだから止めろよ!!
と、受け入れてもらえず、巣穴溶接修理はタダ働きとなった・・・。

今では考えられないミス欠陥古さの中に含まれているのだ。
今回の『カワサキ:500SS』にもそれらは見られ、相棒1が果敢に挑んでいた。
それを見ているだけの私は“驚き”と“感心”の連続で楽しかったがな。

KAWASAKI カワサキ マッハ 500SS H1 H2 H3 H4 レストア エンジンオーバーホール 2スト 旧車 トリプル 3気筒 250 350 400 500 750 オイル 鉱物 半化学 化学 油 オイル ギヤ オイル クラッチ ミッション 不調 ニュートラルに入らない 困難 クラッチ板 ギヤオイル 粘度 クラッチレバー ホルダー 距離 関係