M.B.A.E.S
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~~ エピローグ ~~
20代前半の頃・・・ いや、30代もだったかなぁ・・・?
国内4メーカーが製造したアメリカンスタイルのオートバイが嫌いだった。
とは言え私は22~3歳当時、冬のボーナス50万円の使い道に、
『スティード400を購入し、自分で改造してクラシックスタイルにするか?』それとも雑誌で見た『もうすぐ発売されるバルカンクラシック400を新車で買うか?』と考え、『スティード改造を選んだ』ぐらいなので、スティード以降の国産アメリカンは好きなのだ。
私が好きになれなかったのは“いわゆるジャメリカン”と言われている車両で、
ホンダだと『NV400』
ヤマハ『XV400SPECIAL』
カワサキは『VN400』
がそれにあたる。
そして、私が25歳の時にそれを決定づける出来事が起きた。
バイク屋勤務1年目、とある客が来店した。
歳の頃は50代、その客は物凄く横柄で“上から目線を極めたような人”だった。
当時この町には、“自分より年下に見える店員は召使か奴隷のように扱う人”が多く存在したため、仕方のない事だった。
「車両を購入してくれる」とのことだったので、遅咲きの新人だった私はペコペコしながらも会話で楽しませて、“契約まであと1歩”のところまできたときだった。
「ウチに乗ってないバイクがあるだけど、お前んトコは幾らでとる?」
と言ってきた。
1年目の私は査定を出来る立場ではなかったが、社長に報告&相談するために、「車種は何ですか?」と聞いたのだが、「わからん!そんなん覚えてねー!」という返事が返ってきた。
「それだと値段のつけようがありませんので、何か特徴とかありませんか?メーカーや排気量はわかりませんか?」と尋ねると、
「今から20年ぐらい前にツレから貰ったカワサキのド古いヤツで排気量はナナハン!」
「迫力のあるメッキのマフラーが車体の右と左から出ている!」
「何か人気んあるバイクみたいで、よく車庫を覗き込んだヤツが「売ってくれ!」と来る」
「この前も家に帰ったら、嫁が「アンタ!今日の昼間もまた「売ってくれ!」と知らん人来たよ!」と言ってた」
その話を聞いて、ふと思った私は、
「それ、ゼッツーじゃないですか?!」
と、雑誌などを見せて問いただした。
雑誌を見たその客は最初「ん~~~?」といった感じだったが、
「前後メッキのフェンダーで~、 タンクが丸で~、 スピードとタコメーターがそれぞれ独立してて~~~」
「ゼット・・・ゼット・・・お前、さっき何つってたっけ?」
「(私)ゼッツーです!」
「ゼッツー・・・ゼッツー・・・ ゼットツー・・・ ああ!そうだ!!それをくれたツレがゼットツー言うてたわ!!!」
私は「ホントですか!?程度にもよりますけど、ゼッツーなら今購入しようとしている車両より高額なので、下取りではなく上取りになるかも知れませんよ!!」というと、
「タンクにはガソリンを満タンにしてるから錆は一切無い!!車体はワックスと油を塗りたくって保管してるから、洗車して流せば新車並みよ!いや、新車だよ!!」
冷静になった私は
「それを直しませんか?新車並みなら修理にそんなにお金は掛からないと思いますし、新たなバイクもイイですけど、それを直して乗った方が昔を思い出して楽しいと思うんですよね!」
と、提案した。
その後、
客「あんな古いバイク乗ってて恥かかんかねぇ?」
私「大丈夫です!!ゼッツーはカッコイイですから憧れられます!!」
客「そう?俺にとっちゃあ、ただの古い昔のバイクだけど?」
私「ゼッツーは今も人気ありますから羨ましがられます!!」
客「人気あんのか~ ・・・ああ!それでヒッキリナシにアイツら「売ってくれ~!売ってくれ~!」って来てたのかー!!ところで今ゼッツーは幾らすんの?」
私「普通なら7~80万円ぐらいですが、新車並みでしたら100万円ぐらいですかねぇ・・・」
客「そんなにすんの!?じゃあ直して乗ろっかなぁ・・・」
私「そうですよ!そしてその車両をくれた友達に見せに行ってくださいよ!」
客「そうだな!!でも今そんなに高いんだったら「返してくれ!」とか言われるかもな!!(爆笑)」
私「いや、何十年ものあいだキチンと新車並みに保管するのは大変なことだと思いますよ!」
客「まぁそうだなぁー!俺じゃなかったらボロボロのサビサビになってるわな!!」
私「だから気にすることはないですよ!」
客「直して乗るかぁ・・・ でも金貰って新しいバイクにも乗れるってのもイイんだよなぁ・・・」
といった、“もったいぶった・どっちつかずの煮え切らない会話70分”を経て、
「上取りに出すにしても修理して乗るにしても、ウチの店に車両が無いとダメなので、車両を取りにいきましょうか?」
と、御宅に車両を引き上げに行くことになった。
「車両が売れる!」と期待していた社長には申し訳なかったが、事の顛末を報告した。
「あんまり期待せん方がいいよ・・・」
店を出る直前、なぜか社長にそう言われた。
意味は解らなかったが、私はその客の自宅に向かった。
家に到着して、車庫に案内された。
中の車両見て衝撃が走った!!
ゼッツーだと思って見た車両は『KAWASAKI:VN750』だった!!
「全然違うじゃないですか!!!!!」
それに「新車並み!」と自慢していた車両状態だが、ガソリンタンクは腐食でキャップが開かず、車体に塗りたくられた固形ワックスを爪で剥がすとハンバーグのようになっていた。恐らく“風化した固形ワックスに水分が吸着”し、通常の放置より酷い状態になったのだと思う。VN750は壊滅状態だった。
その客とVN750のその後を私は知らない・・・。
私はこの思い出を度々脳内で流す。
50を超えてから、ジャメリカンがカッコ良く思えてきた。
年齢を重ね、価値観や感性が変化したか、継ぎ足されたのだろう。
しかし、『“自分が所有したバイクの車種を覚えていない”という感覚』は未だに理解ができない。
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