外装の塗装の為、塗装屋さんに来てもらった。
打ち合わせをしていて、おもむろに塗装屋さんが、
「塗るだけでいいんですか?1100Rってサイドカバー平(たいら)でツルっとしてるじゃないですかぁ~?あんな風にしないんですか?」
と言ってきた。
CB750Fのサイドカバーはデザイン的な窪みや盛り上がった箇所がある。
◇ CB1100RB画像
CB1100RBはテールカウルとサイドカバーが一体となったシングルシートカウル。
製作上、シンプルな真っ平となっている。
そんなことができる事に驚いた。
費用はマシマシになるが、「スペシャルな1台になるなら!」と、その“サイドカバー加工”とやらを頼んだ。よろしくお願いします!
時が流れて・・・・
「今日、ラインのためフィッティングに行きます!」
と塗装屋さんから連絡が来た。
途中までの作業を施し持ってきた外装を車体に取り付ける。
「うおっ!!!見事に平になっとる!!!でも、あれっ!?サイドカバーとガソリンタンクの形状が合ってないね???」
「この状態でライン(テープ)を引いても意味が無い・・・」ということで、加工してからもう一度来ることになった。
第2回目フィッティング
誂(あつら)えたかのようにドンピシャリ!!(って誂えたのか)
「赤を塗ってまた来ます!!」
と、塗装屋さんは帰っていった。
第3回目フィッティング
ある程度ラインテープを貼って来てくれたのだが、「コレじゃあF(エフ柄)だね・・・」と却下。
その場でサササと貼り直してもらう。
「1100Rじゃーーーん!!!」
とOKを出し、塗装してもらう。
数日後、納品された!!!
Rっぽく作ってもらったサイドカバーデカールも秀逸!!
外装を車体に取り付けて・・・
テールレンズを交換したら・・・
CB750FBボルドール/レストア/1100Rタンク改
完成です!!
店頭・GooBikeに掲載して販売中です!!
GooBike掲載ページ → https://www.goobike.com/spread/8201743B30221220001/index.html?disp_ord=1
~~ エピローグ ~~
時代が変わったせいだろうか・・・?
私が若いころは『人は歳を取るにつれ派手になっていく』と言われていた。
実際、赤や緑といった原色の服を着た年配方を多く見かけた。
“紫パーマのおばさん”を見かける度に、「おい!!江口がいるゼ!!」とか「湘爆がおるゾ!!」と言ったもんだ。最近見かけないが、今でも紫パーマのおばさんは存在するのだろうか・・・?
オートバイに置き換えても、年配の方はあまり派手な色の車両を好まない。
持論だが“自分を象徴する所有物は拘った方が良い”し、“自分を彩る所有物も拘った方が良い”。
白・黒・シルバーに囲まれた生活をしている人は往々にして白/黒/シルバーの物を選ぶ。
近親者や友人・同僚からすれば、「だろうね・・・」といった感じで驚きはない。
人は他人の人物像を発言や行動で読み取るが、幅や奥行きは意外性から感じるものだと思っている。
そしてその意外性が人を惹きつけたり、遠ざけたりする。
古いヤマハのTVCMで長年連れ添った奥さんに「この人がピアノだなんて・・・」と言われるのがあったが、アレはいいコマーシャルだったな・・・。
『堅い選択で堅実な人生を歩んできた方に購入してもらい、このCBでその人の人生に1色添える』
購入者が見せる人によっては喜んでくれたり驚いてくれたり目が点になったり、関係性によっては眉間にシワが入るかも知れない・・・。
そんな想像をしている・・・。
まぁ、“ある日突然紫パーマ”よりはリアクションは薄いと思うが・・・。