流星ワゴン / 重松清 | ひかりこの読みログ

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流星ワゴン (講談社文庫)/重松 清

¥788
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内容(「BOOK」データベースより)
死んじゃってもいいかなあ、もう…。
38歳・秋。
その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。
そして―自分と同い歳の父親に出逢った。
時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。
やり直しは、叶えられるのか―?
「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。

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いつかは読みたいなと思いつつ、なぜか触手が動きませんで...
数年越しにやっと手に取ってみました。

一言で言うとなんとなく、浅田次郎風。
「この世とあの世のはざまで、主人公が人生を取り戻していく」作品です。

とは言え、ありきたりの話で終わらないのは、
はざま時間での体験によっても、
戻るべき現実は変化していないこと。

実際は微妙に変化しているのだけれど、
いちばん変わるのは主人公の心持。

そして、現実を乗り越えるにはそれがいちばん大事だと思わせてくれる作品でした。

現実に戻ってからの主人公の行動には、なんてことないことだけれどじんとしてしまいます。
そしてきっと、その彼の行動が、「これからの未来」を強く優しく変えて行ってくれるはず。

本編でバック・トゥ・ザ・フューチャーとは違うんだな、と主人公が言いますが、
バック・トゥ・ザ・フューチャーで突然のように見える幸せな未来は、
マーティが来たことで父親の心持が変わった結果だと思うので、
必ずしも違ってないんじゃないかな?

でも、私の中で主人公は最初からダメダメな男じゃなかったんだよなー。
なんて言うか、この環境に置かれたら誰でも程度の差はあっても死にたくなりそうな><

だから、主人公のかわいそうさがより強調されるんですね。
もしどうしようもなく怒りを感じるほどの人物であれば、
また違う感動があるのかも知れないですけど。

でもねぇ、本当この主人公悲惨すぎるって。
本当、ぜんぜん悪くないのに(涙)

「僕たちは幸せな毎日を積み重ねて不幸になっていった」的なフレーズがありますが、
まさにそんな感じ。

普通に頑張ってただけなのに。
普通の生活を送っていただけなのに。

って言うかこの奥さんがダメじゃない!?
どーーーしてもそこ納得できません(´・ω・`)

だってさ、体質だったらもう治らないよ。
この奥さん、一生こうなんじゃないの!?
って思っちゃう。

だから主人公が余計にかわいそうで...

広島弁で怖い感じの主人公の父親、チュウさんが光ってますね。
主人公が子供の頃知ることの出来なかった、父親の深い愛を感じられ、
改めて人を愛することが出来るようになる...

やっぱり、父親って言うのは、強くいなくちゃいけないって言うのに縛られて、
素直に愛情表現が出来ないんですね。
古い世代の父親像が、とてもよく書かれていると思います。

私たちもきっと愛されてた。
チュウさんが息子を誰よりも愛していたように、
主人公が広樹を心から応援していたように、
きっと私たちも愛されていたんだな。
後味のとても爽快な作品でした♡

でも、疑問点がないわけでもなくて。

結局橋本さん親子はどうなるのか?
人を助けるために自分たちはずーっとワゴンを運転し続けるの?
橋本さんは健太くんを早く幸せにしてあげたいんじゃなかったの?
うーん。気になる。

それと作品にはオデッセイと言う車がドーンと出てきます。
ストーリーの中でも語られていて、「オデッセイじゃなきゃ」
みたいなセリフもあるのですが、そうなの?(´・ω・`) と思ってしまいました。
ホンダ車の宣伝か?とか(笑。

作者が好きなんでしょうかね。
たまに車でもバイクでも商品名がばーんと出るのありますけど、
外車とかは多いけど国産でオデッセイとか珍しいなぁとか
そんなことも考えながら読んでました。

実際に乗ったことある人ならもっと臨場感感じられたかもですね。

昔、バイクの商品名を小説内で出したら、
メーカーからそのバイクが贈られたとか聞いたことがありますが、
この作者も何かもらってたりしますかね...
下世話ですみません(● ´艸`)

まぁ、宣伝にはなったと思うんですけど、このタイプの車だったら
レガシィとかエスティマとかセレナとかでもいいと思うんですよねぇ...
何で特定したのかそれをぜひ聞いてみたいです!

知ってる人いたら教えてください(`・ω・´)