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二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。しかし、積荷はほとんどなく、中の者たちはすべて死に絶えていた。骸が着けていた揃いの赤い服を分配後まもなく、村を恐ろしい出来事が襲う……。嵐の夜、浜で火を焚き、近づく船を坐礁させ、その積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に伝わる、サバイバルのための異様な風習“お船様"が招いた、悪夢のような災厄を描く、異色の長編小説。
(Amazonより)
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いえね。
本当はね。
これを読むつもりじゃなかったんですよ。
「破線」という本を探しててですね。
うっかりこっちにたどり着いたんですよ。
そしたらなんだか重たげなホラー的なあらすじがあってですね。
つい手に取ってしまったんですよ。
したらね、意外に引き込まれてしまったんですよ...
舞台はある漁村。
土地は痩せていて、生計は漁と塩で立てている。
そしてその塩焼きの作業には、別の理由も含まれていて...
ああ、ダメダメ。
ちゃんと読んでもらった方がいい。
でも...でも...
はう。(←しゃべりたいw)
冬には雪がかなりに積もるそうです。
なので、寒いところなのでしょう。
明るい人物がほとんど出てこないことも、その悲劇的な結末も、とにかく胸の痛くなる作品でした。
主人公伊作の毎日の生活。
本当に、ただ食べるための、ただ生きるための生活。
行動のすべてが、ただ食べるため、生きるために費やされている。
今のようにレジャーなんてないし、テレビなんてないし、店なんてないし、自分のそして家族の食いぶちは自分たちでどうにかしなくてはいけないし、ただ食べるだけでもダメで衣服もないといけないし子供を育てなくてはいけないし、
とにかく苛酷でそして研ぎ澄まされた毎日...
ほんの百数十年前まで、きっとそれが日本の「村」のスタンダードだったのだろう...
でも、この主人公の村にはスタンダード以外の生活手段を得る方法があり、それが最後には悲劇をもたらすのですが、そうまでしないと村の存続が出来なかったと言う事実を無視してただ彼らを批判することは難しいのではないだろうか。
きっと、いろんな地域に、同様ではなくてもに多様な風習はあり、語り継がれることのない黒歴史として埋もれていることがたくさんあると思う。
(でもふとした瞬間にそれが垣間見えたりすることもあるかも、何かの石碑だとかお地蔵様だとか)
そうやって人々は生きてきた。
そして今の私たちがある。
その事実は、厳粛に受け止めるべきだと思ったりした。