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〜力を抜いて生きていく〜

51歳主婦の詩集✎
*2014年脊椎関節炎&軽症線維筋痛症発症2017年寛解
*2023年春再発→痛み広がり1度目より重い症状に。いつか今より元気になりこの宿命の答えを見つける日がくると信じ每日精一杯生きてます。様々な愛の形を詩にしています。拙い詩集ですがご覧ください✎


私だけの美容室




美容院にいきたい。

髪をととのえたい。


きづけばもうじき1年。

すっかり伸び切った髪。


通えるようになったら、長く座れるようになったら——

そんな日を待っていたら、一体いつになるのだろう。



切ろうと思えば、

今すぐにでも頼れる場所がここにある。

 

待つ必要なんてないんだ—— 


 ならば、視点を、ちょっと変えてみる。

 整えることを、今、そっと叶えてあげる。






「腕のいいイケメン君だよ」 


水曜日のあのひとがつぶやくと、


『またイケメン… もうおなかいっぱい。

 できれば健康運を』


心の奥で、笑いと突っ込みがもれる。



けれど

そんなひと振りのスパイスも

背中を後押ししてくれる。



あくる日、そのひとは

二人の女性と現れる。


瞳が綺麗な青年。


リビングの中央には

お気に入りの白いラタンチェア。


幾層にも重ねたクッションに、

そっと腰をおろす。


ボサノバのBGM、

南のテラスから差し込む

やわらかい陽射しを感じながら


「ここはわたしだけの美容室」

心の中でおまじないを唱えた。

   



   

「3センチカットで」


リズミカルな

青年の手さばきと

やさしい二人の女性は

わたしを褒めながら

見守る。



「人に見守られながら

髪を切るなんて人生初」


その一言で、

部屋中に笑い声がはじけた。




一時間の座位を終え、やり遂げた安堵も束の間。

 バキュウムの充電が切れ、

リビングに散らばった髪の毛が吸い取れない。



三人があたふたしながら

白いリビングの掃除道具で

必死に部屋を整える。


その光景に微笑みながら

こんなハプニングもまた

私の小さな物語になるのだろう。



「またお願いします」


瞳が綺麗な青年が

笑顔で去っていく時


「こちらこそ」と

微笑みを返した。


本音は

“次は外のお店”



もし、また青年に会うことになっても

穏やかなわたしでいられるように。 



いつでも、
心に小さな余白を抱いて、

今のわたしを受け入れてあげたい。



※私two-miracleの綴る詩は

わたしの心の内や創作の中に
同時に存在する、いくつもの
愛のカタチを描いています。
誰かを裏切ったり
否定する意図はなく
ただ、一人の人間の記憶として
心を込めて紡いだものです。


この詩に触れた方が
それぞれの心にある愛の記憶と
静かに響き合えますように。



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