光をまとった少年
離れていくとまた近くなる
どこかで
わかっていたけど
気のせいだろうと
痛みを抱えているぶん、
小さなことを
大きく受けとってしまう
ただ、
それだけのことなのだと
行き来する
距離のなかで
わたしは揺れていた
あの日、
外にいたわたしに
その知らせが届いた日から
名もないまま
続いていくこの流れに
これまでにないほど
バランスを崩した
ひりついた違和感が
残り続けたまま
キミがここにきた
笑顔の奥に
拭いきれなかった
さみしさと
奥に残る冷めきらない熱
はじめてだった
ぎこちなさから
会話がぶつかる
いつもなら
流れるように
それか
だまっていても
ただ そこにいるだけで
やわらいでいたのに
二つの言葉が
何度か重なり
つまづいた
「また体調を崩した」
そんな話を
面白おかしく聞いて
耳は楽しんでるのに
心だけは
追いつかなくて
帰り際、
「....ちょっと痩せた?」
そうつぶやいて
ふとみあげると
なにげなく
手を広げてみせる
仕草をみた瞬間
はじめて
光のような存在が
同じように
痛みを抱えた
どこか
彷徨う
少年のように映ったその部屋にいたのは
ベッドに腰掛けた
震える少女と
なにかに怯える少年
まだ
傷が癒えきらない
こどもたち
近づくと遠のいて
離れていくとまた近くなる
ほんとうは
わかっていたけど
キミの中にいる
少年をみたときに
ひとつの答えが
ようやく形を持った
繰り返されてきた
このもどかしさは
それぞれが
自分を守っていたかたち
あの瞬間から
わたしの心は
言葉にならない
愛おしさから
慈しみへ
同じ場所に立つ
ひとりの「人」なのだと
気づいてしまった
重力に逆らうのをやめて
今夜はひと粒の涙と
静寂に身を預けて
さようなら
私の幻想
はじめまして
等身大の少年

※私two-miracleの綴る詩は
内にある記憶や感情と、創作の中で重なり合う様々な愛のかたちを、丁寧に描いています。
この詩に触れた方が、 それぞれの心と記憶に、
静かに響きますように。

