芝生の風景

どんな時間が幸せ?
ふと問いかけた時
キミは言った
「芝生にゴロンとして
サンドイッチたべたら
気持ちよさそう」
なにげなく
こぼれた言葉に
閉じていたものが
ふっと
立ち上がった
はやる気持ちのまま
わたしは続けた
十年前
あの不思議な空間——
手首に
触れながら
その人は
わたしの奥にある
真の望みを導いた
わたしは
静かにつぶやいた
「芝生に寝転びながら
学びたい本を開いて
リラックスしていたい」
あの頃も
今も
真の望みは
とくべつじゃない
贅沢をすること
なにかを
成し遂げること
それよりも
ずっと
日常に溶けこんだもの
キミを通して
十年経ち
また
ここに現れた
——芝生
今のわたしが
何を
望んでいるのかを
問いかけてくれる
その上の時間は違うのね」
小さく微笑み
窓の外を眺めると
わたしのあたまの中に
あたらしい
芝生の風景がやわらかく
揺れていた

※私two-miracleの綴る詩は
内にある記憶や感情と、創作の中で重なり合う様々な愛のかたちを、丁寧に描いています。
この詩に触れた方が、 それぞれの心と記憶に、
静かに響きますように。
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