声なき場所へ

ずっと怖かった
静寂の中に
入っていくことが
もし
足を踏み入れて
しまったなら
今より
ひとりきりに近づいて
もっと
世界から
離れてしまいそうで

気づいたの
今のわたしのまま
たくさんのひとと
つながろうとすると
手をのばせば
のばすほど
言葉を重ねれば
重ねるほど
輪郭が ぼやけて
「わたし」
が遠のいていくのだと

怖いけど
一度
身を委ねるしかないんだ
静けさの世界へ
その場所でしか
きっと
真実の声は
聞こえてこない
それでも
さみしさに
のみこまれて
しまわないように
戻り道を
ほんの少し
用意しておく
それも
じぶんを
守るための
「ひとつの選択」として

ざわざわ
ざわざわ
大木が揺れ
はらはらと
葉が舞い落ちる
ひゅう、と吹く風
カラカラと鳴る葉っぱたちの音に
かき消されそうなほど
今にも
消えてしまいそうな
かすかな声が
内側から
すうっと聞こえてきた
ああ
この感覚
生ぬるい涙が
頬を伝い
すこしのあいだ
からだの緊張が
ふうと緩んだ
※私two-miracleの綴る詩は
わたしの心の中に同時に存在するいくつもの
愛のカタチを描いています。
誰かを裏切ったり
否定する意図はなく
ただ、一人の人間の心の記憶として
綴ったものです。
この詩に触れた方が、それぞれの心にある愛の記憶と響き合えますように。