休日のキッチン

鳥のさえずり
カーテン越しに
やわらかな朝日
トーストと
サラダと
淹れたてのコーヒー
BGMは
爽やかなボサノヴァあたり

そんな
絵に描いたような
穏やかな 休日の朝
今のわたしには程遠い
朝は
1日の中で一番体が重たい
それでもベッドから
ため息混じりに
起き上がり
家族の朝食を作る
キッチンは戦場
作る工程
片付ける工程
何を どの順番で
こなしていくのか
そんなことすら
考える余裕もなくて
ただ
こなすのに
無我夢中
気づいたら
キッチンの流しは
まるで5才児の
おままごと
この光景も
見慣れた朝の風景
見るに見かねたあなたが
そっとキッチンに近づく
5才児が荒らした
食器や調理器具
ただただ
わたしの横で
無言で洗う
“ありがとう”
顔を上げて
わたしは
喜びを伝えたあと
食洗機を使わず
横並びで
あなたの洗った食器を
ひとつ
ひとつ
ふきんで拭いて
食器棚にしまっていった
これといった会話もせず
黙々と
ニ人ですすめる作業
なぜなんだろう
自然と
涙がこぼれてきた
ああ 胸に
やさしさが
にじむよう
あなたの横顔を見て
また涙があふれる
ひょっとしたらわたしは
絵に描いた
夢のような
朝の食卓より
愛のある
朝の食卓を
過ごせているのかもしれない
今日も
特別なことは
何もないけれど
せつなくて
やさしい
この朝のひとときを
わたしは
大切に
覚えていたい
※私two-miracleの綴る詩は
わたしの心の内や創作の中に
同時に存在する、いくつもの
愛のカタチを描いています。
誰かを裏切ったり
否定する意図はなく
ただ、一人の人間の記憶として
心を込めて紡いだものです。
この詩に触れた方が
それぞれの心にある愛の記憶と
静かに響き合えますように。
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