「もやもや」
一(副)①もやが立ちこめているようで実体がはっきり分からない様子。②解決したり明らかになったりしないため、不安·不満などが無くならない様子。
ニ「もやもや」した状態。わだかまり。
言葉の意味を調べてみると、
「もやもや」には、そんな説明が書かれていた。
わたしは老人ホームで働いている。
入居者の方にお話を伺うとき、よくこう聞く。
「何か、もやもやしていることはありませんか?」
不安や不満、困りごと、という言葉よりも、少し柔らかく聞こえる気がするからだ。
大きな悩みじゃなくても、「実はね」と話してもらいやすいような気がしている。
だからこの言葉を選んでいたのだけれど、意味を調べてみて、使い方は間違っていなかったと知り、ほっとした。
ひとつ、わたしの中の「もやもや」が晴れて、気持ちが少し軽くなった。
……と思ったのも束の間。
もしかして、この言葉をわたしから聞いて、不快に感じた人はいなかっただろうか。
そう考えたら、新しい「もやもや」が、ひとつ増えた。
言葉は便利で、やさしくて、それと同時に、とても繊細だ。
今日も、もやもやを減らしたくて使った言葉が、別のもやもやを連れてきている。
そんなことを思いながら、また言葉を選んでいる。
