ダーズンローズ | 結婚式を伝えよう

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こんにちは。

 

突然ですが皆さんは結婚式の時に新婦が手に持つブーケ

新郎の胸に挿すブートニア

 

それぞれの由来や意味をご存知でしょうか?その由来や意味を再現するセレモニーが結婚式にはあります。

それがダーズンローズ(ブーケ・ブートニアセレモニー)です。

今回はダーズンローズについて、また実際に結婚式でダーズンローズを行う方の為に

正しく美しいダーズンローズのやり方について綴りたいと思います。

 

ブーケとブートニアについて

その昔、ひとりの男性が結婚したい女性の為に野に咲くバラを摘んで花束を作りました。

バラの数は12本(1ダース)。男性は摘んだ12本のバラの花束を愛する女性に手渡しプロポーズをしました。

女性はプロポーズの返事として12本の内の1本を男性の胸元に挿し、ふたりの結婚が約束されました・・・

という素敵なお話があります。

お話に出てくるバラの花束がブーケ、返事として男性の胸元にあるのがブートニアとなります。

 

ダーズンローズ(ブーケ・ブートニアセレモニー)について

先に述べたブーケとブートニアの由来を結婚式のなかで再現するのがダーズンローズです。

これから説明するのは披露宴内人前式を設定にしています。

 

➀ゲスト12名を事前に選び入場前にバラを1本ずつ渡します。

テーブル数にもよりますが全テーブルに最低ひとりは選びましょう。

12本のバラには意味が込められています。

(愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、誠実、感謝、永遠、幸福、信頼、希望)

本来はこの12の意味すべてを込めてプロポーズをし、その中から新婦が好きな意味のバラを1本

新郎の胸に挿すというものですが、手渡すゲストのイメージや関係性などとバラの意味を合わせるのも

素敵な演出になります。

 

➁司会者よりダーズンローズの説明が入ります。

司会者からの説明とは他に簡単にでも由来や意味などを記したカードなどがあると

ゲストの皆さんによりセレモニーの素敵さが伝わります。

 

➂新郎入場

いよいよ新郎の入場です。新郎の姿が見えたらゲストは拍手で迎え、バラを持った12名のゲストはその場で起立します。

そして新郎は起立しているゲストひとりひとりからバラを受け取ります。

司会者はそのバラの意味やゲストの紹介などのコメントを入れます。

すべてのバラを受け取った新郎は手にした12本のバラを自ら束ねます。

 

④新婦入場

花束が完成したら続いて新婦の入場です。 ※この時、新婦はブーケを持たずに入場します。

ゆっくりと新婦は新郎の元へと進み、少し距離を置いて立ち止まります。

 

⑤プロポーズ

花束を持った新郎は新婦の元へと近づき、愛と誓いの言葉と共にプロポーズをします。

新婦は花束を受け取り返事をして、バラを1本新郎の胸ポケットに挿します。

このシーンでは会場内の照明は暗転してふたりだけにスポットライトを当て、BGMは無い方がドラマチックです。

プロポーズが成立したら新郎新婦は並び、ゲストから祝福の拍手をいただきます。

 

以上がダーズンローズのセレモニーとなります。冒頭に「正しく美しい」と付けました。

それはどういうことなのか、赤い文字にしている部分が指しています。

 

手渡すゲストのイメージや関係性などとバラの意味を合わせる・・・

例えば職場でとてもお世話になっている方には尊敬、誠実など

学生時代からの友人には栄光、努力など

親御様には愛情、感謝、幸福など

ゲストになぞらえた意味を手渡すことでそのゲストとおふたりとの関係性や手渡された方への感謝も伝えられます。

 

由来や意味などを記したカード・・・

ゲストがセレモニーが始まる前に「これから何が行われ、それにどんな意味があるのか」を事前に知ることで

セレモニーに対しての気持ちが入りやすくなります。司会者から12の意味を説明されても正直覚えられません。

しっかりとおふたりがやりたい事の意思も知っていただきましょう。

 

バラを持った12名のゲストはその場で起立します・・・

最近はゲストの方に集まっていただき新郎がバラ受け取るというパターンがあります。

ではここで由来を思い出してみましょう。野に咲くバラを男性は摘んでいきます。そのイメージは

綺麗なバラを探しながら野原を歩き回り摘んでいくというイメージだと思います。

それなら会場内を歩き回りバラを受け取るというのが再現になるのではないのでしょうか。

ならばバラを持ったゲストはひとつに集まるのではなくお席でご起立いただく方がより素敵な演出になります。

 

すべてのバラを受け取った新郎は手にした12本のバラを自ら束ねます・・・

この部分においても最近は装花スタッフが待機して新郎が集めたバラを受け取り綺麗に束ねて仕上げます。

ここでも由来のイメージをしてみましょう。バラを摘んだ男性はそのバラを花屋に持っていき束ねてもらったのか。

それとも愛する人の為に自分で花束を作ったのか。きっと後者でしょう。

新郎が束ねた花束が例え不器用だっていいと思います。

新婦の為に手作りするからこそブーケの意味があると私は思います。

 

ゆっくりと新婦は新郎の元へと進み、少し距離を置いて立ち止まります・・・

このシーンでは会場内の照明は暗転してふたりだけにスポットライトを当て、BGMは無い方がドラマチックです・・・

これは演出としての見栄えです。少し距離を置くことで新郎が新婦に近寄り愛の言葉と共に花束を捧げる。

とてもドラマチックで美しく見えます。写真映えもしますし、無音の状態の方が新郎の言葉だけがしっかりと耳に入ります。

仮にBGMに邦楽がかかっていたとしましょう。どんなにボリュームを下げても耳にはいろんな言葉が入ってきます。

演出には欠かせない音楽ですが無音というBGMも素敵な演出が作ることができます。

ここでひとつ注意!

とても素敵な空間になりますがその時の新郎の緊張度はMAXです。

緊張に弱い新郎にはおすすめはできないかもしれません・・・ガーン

 

ダーズンローズについてたくさん綴りましたが、それだけ素敵なセレモニーであるという事です。

だからこそ由来や意味を大切にしていくことが大事です。手間や負担をかけてもいいと思います。

その手間や負担も由来とつながります。

 

ただの演出ではなく素敵なストーリーを皆様にお届けしましょうドキドキ

 

 

次回は7月9日更新です!お楽しみに!