社会人野球での特別なルール、
都市対抗野球大会の特殊な制度、
「補強選手」制度です。
都市対抗なので、単独チームではなく、
その都市の代表で出場します。
(西濃運輸さんは大垣市代表)
例えば、東京都なら2次予選に8チームが参加、
都市対抗に出場できるのは4チームです。
代表チームにとっては弱点を補強するだけでなく、
大幅な強化につながることもある補強選手、
サッカーでいうレンタル移籍ってとこでしょうか?
ちなみに前回優勝チームは補強選手を獲得できません。
また補強選手制度ならではの事象として、
同じグループ企業の選手が別チームとして戦うこと。
2023年大会では東海地区第1代表のトヨタ自動車は、
予選で敗退したHonda鈴鹿の2選手を補強。
1回戦でHondaと対戦、
Honda鈴鹿の選手がトヨタのユニフォームを着て戦うことに。
同じく東海地区第5代表の西濃運輸もHonda鈴鹿の選手を補強、
1回戦でHonda熊本と対戦で、
同じ企業グループの選手が、別チームの選手として対戦しました。
その制度の内容は地区予選で敗退した4チームから、
まずは1位通過のチームが補強選手を3人選びます。
続いて2、3、4位通過チームが順番に3人ずつを選んでいきますが、
予選最後の4位通過になると、
敗退4チームからすでにいい選手9人が抜かれているため、
「補強選手は必要ありません」という状況になってきます。
(2023年大会、
パナソニックは日本新薬、大阪ガス、日本製鉄広畑から補強)
もちろん指名しなくてもいいわけですが、
もし翌年、チームが出場権を逃した時に、
逆にわがチームの選手が補強選手として指名してもらえないかもしれない。
だから1人か2人にするか、無理にでも3人を指名して防ぐ、
忖度が生まれます。
高校野球やプロ野球にはない、
社会人野球の魅力、
未来のプロ野球選手も在籍していて応援も独特、
皆さんも観戦に行ってみてはいかがでしょうか?