雑誌・近代消防 連載の
考えながら学ぶ違反処理法学
-迷ったときの違反処理ナビQ&A-
第21回に寄せられた質問
第21回 平成26年(2014年)2月号〈年1月10日発行号〉 掲載分
《Ql61》
各種の命令書を送達する際に内容証明郵便が用いられることがありますが、この内容証明郵便は、文書に確定日付を与える効力があることから法律的に重要な意思表示をする場合に利用されるということが説明されます。違反処理にとって具体的にどういう意味があるのでしょうか。
《Ql62》
消防法違反で告発する場合、告発先は警察か検察庁のいずれにでもできるようですが、実務ではどこに告発するのがいいのでしょうか。
《Ql63》
消防用設備等の設置命令に係る履行期限が不服申立て期間内で徒過してしまった後で審査請求が行われた場合、どの様に対応すれば、いいでしょうか。
《Ql64》
この度、消防法の一部改正で統括防火管理者の権限が強化され、各テナントの防火管理者に対して指示することができるようになりましたが、この場合、指示された防火管理者はこれに従う義務があるのでしょうか。また、指示に従わなかった場合には消防機関は、どの様に対処したらいいのでしょうか。
《Ql65》
先般、兵庫県宝塚市の市役所が放火によって大きな被害に遭いましたが、もし、市町村や都道府県又は国の施設に防火管理等の法令違反が認められた場合、民間の事業所と同じように違反処置ができるのでしょうか。
《Ql66》
現在、地方公共団体の公の施設では、殆ど指定管理者によって運営されるという傾向があります。地方自治法第244条の2第3項の規定に基づき公の施設の管理を指定管理者に委ねられているとき、この指定管理者が消防法上の義務を負う必要があるのはどんな場合でしょうか。
《Ql67》
違反処理の対象になっている防火対象物に住宅が含まれている場合の用途判定については、昭和50年4月15日消防予第41号・消防安第41号通知に従って行っていますが、この場合の判定根拠は国の通達であって法律のしっかりした裏付けがあるのかどうかよく理解できません。もし、法律に裏付けがない単なる通達に従って用途判定を行い、その結果、防火対象物が法令に違反しているとなってもこれに対して違反処理ができるのか疑問かあります。消防予第41号・消防安第41号通達というものの、法的な位置付けについて改めてご教示ください。
《Ql68》
防火対象物の関係者に質問のため消防署所等に出頭を要請し、消防法第4条の規定を根拠に質問することはできないとされていますが、資料提出命令又は報告徴収命令権限を根拠に質問することはできるのではないでしょうか。
《Ql69》
消防法第5条の2では、権原を有する関係者に対して使用停止命令を発出することができるとしています。これに比べて消防法第12条の2第1項及び第2l頁では、権原を有するか否かに関わらず、所有者、管理者又は占有者が一定の事由に該当するときに、使用停止命令を発出することができるとされています。同じ使用停止命令に「権原を有するjか否かの区別が設けられているのはどういう違いに基づくのでしょうか。
《Ql70》
消防法第12条第1項では、危険物製造所等の「所有者、管理者又は占有者」は、技術基準に適合するように当該製造所等を維持しなければならないとし、同様の規定形式で消防法第17条第1項も防火対象物の「所有者、管理者又は占有者(法上では関係者とされています。) は技術上の基準に従って消防用設備等を設置及び維持しなければならないとされています。この様に消防法上は「所有者、管理者又は占有者」に対して何も区別することなく一定の義務が課されているという前提から、所有者、管理者又は占有者のうちであれは‘誰でも義務を負わされているのだと理解する人達も多いように思うのですが、そういう理解は正しいのでしょうか。
回答は、
近代消防(2014年)2月号〈1月10日発行号〉に掲載
〈カラーグラビア〉 | |
■ | 日中韓消防協会会議 |
■ | 第16回全国消防救助シンポジウム |
■ | 新藤総務大臣 土砂災害で被害を受けた大島町を視察 |
■ | 平成25年度東京消防庁総合震災消防訓練/平成25年度東京都・あきる野市合同総合防災訓練 |
■ | 「近代消防」誌が選ぶ2013年消防重大ニュース |
アジア防災会議2013開催/長崎県長崎市グループホーム火災/新しい津波警報/福島支援全国消防派遣隊発隊式/市町村の消防の広域化に関する基本指針改正/消防審議会答申を手交/京都府福知山市花火大会火災/気象等に関する特別警報を運用開始/福岡市博多区整形外科火災/台風26号、伊豆大島土石流災害/「防火対象物に係る表示制度の実施について(通知)」を発出/台風30号、フィリピン中部高潮災害/千葉県野田市工場火災/消防団120年・自治体消防65周年記念大会/南海トラフ巨大地震対策特別措置法/消防団新法公布 | |
■ | 【ファイヤートピックス】 |
土浦市消防本部/朝霞地区一部事務組合埼玉県南西部消防本部/東京消防庁大井消防署/大垣消防組合消防本部/島田市消防本部/西春日井広域事務組合消防本部/宇治市消防本部/豊中市消防本部 |
《社説・消防評論》 博多の整形外科医院の火災を考える | |
■ | 消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律の成立について |
■ | ホテル・旅館等に対する表示制度について |
■ | 違反処理に関する基本的諸問題について(後篇) |
■ | 消防の現行法適用と建築の既存不適格の問題点 ~福岡診療所火災への反省から~ |
■ | 解体前の社宅を利用した震災対応型実戦的消防訓練を実施 |
■ | 鉄骨造によるイメージ保存-並木藪蕎麦- |
■ | 熱湯が起因する天ぷら油の燃焼についての実験 |
■ | 全国消防最前線(74) |
福山地区消防組合消防局 -ホテル火災を契機に職員の意識改革を図る- | |
■ | <東西南北消防団訪問レポート(56)> 福山市消防団 -消防活動の空洞化を埋める“特別出動隊”- |
■ | 全国消防長会役員会、川崎市で開催-25年11月24日- |
〈時の視点〉変わるか! 消防団 ~「消防団新法」の課題~ |
= 連 載 = |
■〈新連載〉予防よもや話② ・消防関係保冷条文の読み方について |
■〈新連載〉特命:目で聞け119番・緊急通報 ・視聴覚障害者用119番受信システム構築物語② |
■救急活動事例研究⑧ ・複数のヘリコプターを使用した交通事故事案 -岡山市消防局 |
■特異火災原因事例シリーズ⑭ 水蒸気爆発が起因となった火災事例 -湖南広域消防局- |
■国際消防防災事情(40) アジア防災センターの客員研究員受入事業について |
■考えながら学ぶ違反処理法学 (21) |
■今さら聞けない資機材の使い方 〔第11回〕緊急自動車の走行について |
■ 気象災害から学ぶ(61) 明治35年の最低気温の記録 |
■ 歯医者さんが教える歯と口腔の健康管理(31) 妊産婦と歯科について |
■ 守り人(22)㉑ |
■ 〈災害史探訪〉(74) 伊豆大島火山の噴火史 (その2)繰り返された巨大噴火 |
■ 消防・防災雑感 消防庁長官としての体験を中心に⑪ 東京消防庁と大阪消防庁構想 |
■ 赤色灯(74) |
■ 安全・安心の窓(9) 裏腹現象の横行 |
■ FM放送局列島巡り(70) |
■ 私のページ(74) |
■ ファイヤーファイターに贈る接遇道(29) |
■ ファイヤーダイアリー2014 (39) |
■ 最近の災害(平成25(2013)年11月) |
■ 日本のこころ能のおはなし(35) |
■ 最近の主な通知〈平成25年11月15日~12月13日〉 屋外貯蔵タンクの耐震安全性の確保方策等の推進について(平成25年11月20日 消防危第197号)/救急業務実施基準の一部改正について(平成25年11月29日 消防救第194号)ほか |
■ 昇任試験実力養成講座〈解説つき〉 No.563 さらに充実した問題 =共通(消防士長・消防司令補)、消防司令、小論文(消防司令補用) = |
■〈解説つき〉予防技術検定模擬テストNo.68 -共通、消防用設備等、防火査察、危険物- |
■ 消防防災の動向・Fire Topics(全国各地の動き)・新商品紹介コーナー |
■告知 第5回全国消防職員親善綱引き大会 横浜で開催へ |
■開催のご案内 特殊消防用設備等講習会「建築物と消防設備ルートC」 ~新しいトレンドの紹介と普及に向けて~ (一財)日本消防設備安全センター |